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ヨガ世界チャンピオン三和由香利さんの素顔

  • 2018.8.14
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2011年、ヨガの世界大会「International Yoga Asana Championship」で、日本人初のワールドチャンピオンとなったヨガコーディネーターの三和由香利さん。妊娠を機に親子ヨガを始めるなど、状況に応じて活躍の幅を広げていく由香利さんに、自分らしい生き方を実現するためのポイントを伺いました。

25歳で教員を辞め単身渡米。30歳になるまでに自分の土台にできるものを固めておきたかった。

——ヨガの世界チャンピオンでもある由香利さん、そもそもヨガを始められたきっかけを教えてください。

もともと、新体操やバレエ、ダンスもやっていたので、踊りの学科がある学校で教員になったんです。ダンスの担任をしていたのですが、本場のニューヨークやロサンゼルスから招いた講師陣のレッスンや指導法に感動し、私自身も、人に教える立場としてもっと学ばなければといい刺激を感じて。それで、単身渡米したことがきっかけですね。

——教員免許を取って学校で働き出したけれど、もっと先の将来を考え始めたという感じですか?

女性って働いていると、「これでいいのかな?」って考える時期があると思うんですね。私は30歳になるまでに将来を見据えて、土台にできるものをもう少し固めておきたいなと思って。そのために、逆算して25歳の時に渡米しました。

——お仕事は一旦中断して渡米されたんですか?

そうなんです。休職も勧めていただいたんですけど、帰る場所があると自分に甘えが出てしまうなと思って。

ダンスからヨガにシフト。2011年には日本人初のヨガのワールドチャンピオンに。

——最初からヨガを学ぶことは視野に入れていたんでしょうか?

渡米当初はダンスを学んでました。アメリカにヨガスタジオがすごく多かったんですよね。通ってみると、ヨガは自分がやっていた新体操やダンスとはまた違う体の向き合い方をするなと思って。ヨガは心身ともに働きかけるので、心だけでもないし体だけでもないっていう、そういうのがすごく面白いなって思ったんですね。それでだんだん、ヨガの方にシフトしていきました。

——そこから、ヨガの資格を取るまでに?

そうですね。ヨガスタジオの先生がティーチャーズトレーニングをやっていて、資格を取ってみたら?と勧められたんです。日本では取れない資格だったのと、今までダンスの指導をしてきた経験を活かせるんじゃないかなと思いました。

——その後、ヨガの世界大会に出場するようになったんですか?

2006年にヨガの世界大会を知りました。大会に出るということは、フィジカル的な部分だけでなく、大会は大勢の前でステージに1人で立つことになるので、集中力や忍耐力、精神力も養われます。あと、3分間っていう持ち時間を体内時計で測るんですけど、呼吸と時間とを一体にするような、自分でコントロールする動きも面白いなと思いました。

その後、2007年から5年連続日本代表として世界大会に出場して、2011年に日本人初のワールドチャンピオンになりました。

本当にやりたいと思えるものにはトライして。迷ったり、しんどいと思ったら立ち止まってもいい。

——由香利さんのように、自分らしくステップアップしていくためにはどうしたらいいでしょうか?

自分らしいってすごく難しいですよね。私は、何かを感じた時に、これはやるべきかどうかって頭でも考える方で。

きっと、みなさん挑戦するのって怖いと思うんですよ。でも、私は怖くていい、慎重になっていいと思ってます。やりたいって思ったらなんでもやろう!っていう考え方もあるんですけど、でもその見極めってすごく難しいと思うので。

——そうなんですね。ステップアップするには慎重に考えることも必要だと。

本当にやりたいと思えるものにはトライして。その上で、これはやった方がいいのかな、やらなくてもいいのかな、ちょっとしんどいなって思うことに対しては、立ち止まってもいいと思うんです。そういう全ての道を楽しむぐらいがいいのかなとか思ってます。

ROXYイベントにてヨガをレクチャーする三和由香利さん
出典:ROXY

志みたいなものが生まれたら、もう道は開けていると思っている。それが何のきっかけになるかわからない。

——全ての道を楽しむためにはどうしたらいいでしょうか?

こういう風にしてこうしたら楽しいんじゃないかなっていう想像力って、大事だなと思ってます。ただ、それで終わってしまうと形にならないので、想像をきちんと作り出す創造に変えたりとか。

——それを実現するのがなかなか難しいですよね。

何をやったらいいかわからないっていう人が多いんですけど、志みたいなものが生まれたら、そこからもう道は開けてるって私は思っていて。それが何のきっかけになるかわからないじゃないですか? 

例えば、妊娠をして、そうすると今までのようなパフォーマンスはできなくなります。でも、できないことを怖がらないで、逆にじゃあ今の自分に何ができるんだろうって考えて。私の場合は親子ヨガのイベントをやったり。子供が小さくても一緒に仕事ができるようなベビーヨガとか、今はキッズヨガとかもありますし。

今の状況で自分にできることがあるのに、それをやらずに後悔したくないじゃないですか。その時の生き方ってあると思うんですよね。

常に自分がどうあるべきかを考えている。自分のことを信じてあげるのがいいと思う。

——由香利さんは、ご結婚されてお子さんもいらっしゃいますよね。女性はライフステージによって生き方の壁にぶつかることがあると思うのですが?

結婚が全てじゃないし、仕事も全てじゃない。その両方手に入れたところで幸せかどうかもわからないし。手に入れてなくても幸せな人はいっぱいいます。自分がどうなりたいかだと思うんですよ。理想と現実はもちろんあると思うんですけど。

結婚もどういう形にしたいのかによっても相手が変わってきたりしますよね。結婚しても仕事を続けていきたいのか、仕事を辞めたいから結婚なのか。専業主婦になりたいのか、遊んで暮らしたいのか。でも、実際そうなった時、それって本当に自分が求めていたものなのかなってふと考えることもあると思うんですよね。

——そういう時、由香利さんはどのように打開していくんでしょうか?

悲観しちゃうと、マイナスで終わってしまってもったいないなと。だから、どうしたら今悩んでることがプラスになるのかっていう考え方に切り替えてみたり。そうすると、全然違う世界が待っていると思うんです。私もヨガをやる前は、1,000人の前でイベントやることもなかったと思いますし。

常に自分がどうあるべきかっていうのは考えてますね。自分のことを信じてあげるのがいいと思うんです。

Profile:三和由香利
(Instagram:@miwa_yukari)

ヨガコーディネーター。ヨガ世界大会にて日本人初のワールドチャンピオンに輝き、世界中でパフォーマンスとレッスンを行うワールドツアーを開催。テレビやCMなどのメディア出演の他、振付も担当。出産を期に場所や形にとらわれない自由な発想で活動の幅を広げていてる。

著書「世界一かんたんに体がやわらかくなるヨガDVD BOOK」、「血流たっぷり!どこでもヨガ」(宝島社)

ROXY、Mandukaプラチナアンバサダー

●三和由香利さんに会えるイベント「ROXY RUNSUPYOGA」
福岡 2018年9月8日(土)
大阪 2018年9月15日(土)

Edit:TRILL編集部

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