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「普段なら気にならないのに(泣)」つわりで限界の私が、“隣人の習慣”でイヤホンを外せなくなった理由

  • 2026.3.18

妊娠初期、つわりが重くなり実家に戻った筆者。ようやく静かに休めると思った矢先、朝7時に聞こえる“ある音”に悩まされます。当時は辛かったその出来事を、今は少し違う気持ちで振り返っています。

画像: ftnews.jp
ftnews.jp

辛い吐き気

妊娠が分かってしばらくした頃、つわりが一気に重くなりました。仕事はもちろん、家事もほとんど手につきません。

水を飲んでも吐き気に襲われ、そのまま動けなくなる日もありました。

夫と暮らしていたマンションは狭く、彼がキッチンで食事の準備を始めると、匂いだけで気分が悪くなります。夫が食事をしている間も、私は別の部屋でこらえるしかありませんでした。

限界を感じて、実家に戻ることにしました。実家では自分の部屋にこもり、扉を閉めて匂いを抑えることができました。

そのおかげで、少しだけ呼吸がしやすくなりました。

朝7時の音

ところが、そこで別のことに悩まされるようになります。

隣の家から、響く乾いた音。

「カンッ!」
「カンッ!」

思わず身を起こしました。

「え!? なに?」

工事? 事故? それとも何か落ちた? 重たい体を起こし、そっとカーテンの隙間から外をのぞきました。

音の正体

すると、隣の庭で男性がクラブを振り、ボールを打っている姿が見えました。

ゴルフ……?

一瞬、状況が飲み込めませんでした。

朝7時に、庭でゴルフの練習。

そうか、なるほど。

再び布団に戻りましたが、カンッ、という音が一定のリズムで響きます。

一度では終わりません。二度、三度。どうやら一球ごとに丁寧に構え直している様子です。時計を見ると、まだ7時を少し過ぎたところ。

せめて短時間で終わってほしい。そう願いながら、布団の中で身を縮めました。

15分ほど続いたでしょうか。ようやく音が止み、庭が静まり返った瞬間、私は小さく息を吐きました。

ああ、終わった。

それだけで、ほんの少し救われた気持ちになりました。

デジャビュ……?

けれど翌朝も、同じ時間。

「カンッ!」

「今日もか……」

その音は、一日限りではありませんでした。どうやら毎朝7時になると始まり、15分から20分ほど続くようです。

最初は偶然だと思っていましたが、何日か経つうちに、その“規則正しさ”が分かってきました。

敏感すぎた思い出

普段なら、「朝から熱心だな」くらいで気にとめなかったと思います。

けれど、つわりで夜中に何度も目が覚め、ようやく眠りに落ちた朝に聞くその音は辛いものでした。

「今日は少し眠れそうだったのに」

そんな気持ちが、何度も浮かびました。

結局、私はその時間イヤホンをしてやり過ごすようになりました。

妊娠中は、体だけでなく、感覚まで変わってしまうことがあります。音や匂いに敏感になり、普段なら気にならないことが重く感じられる。

あの頃の私は、周囲に合わせる余裕がありませんでした。

だからこそ、「どうやって自分を守るか」だけを考えて過ごしていたのだと思います。
今でも街で妊婦さんを見かけると、あの頃の朝をふと思い出します。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大空琉菜
受付職を経て、出産を機に「子どもをそばで見守りながら働ける仕事」を模索しライターに転身。 暮らしや思考の整理に関するKindle書籍を4冊出版し、Amazon新着ランキング累計21部門で1位に輝く実績を持つ。 取材や自身の経験をもとに、読者に「自分にもできそう」と前向きになれる記事を執筆。 得意分野は、片づけ、ライフスタイル、子育て、メンタルケアなど。Xでも情報発信中。

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