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「お前、他に男いるだろ」同期会の居酒屋で彼から届いた一言→私が送り返したのは

  • 2026.10.29
ハウコレ

彼に送り返した一言には、すぐに既読がつきました。けれど返事が届いたのは、アパートの鍵を開けたあと。玄関に立ったまま、思っていたよりずっと短い謝罪を読み返しました。

乾杯のあとバッグにしまっていたスマホを居酒屋の廊下で出すと、彼からのメッセージが2件たまっていました。1件目は「まだ終わらないの?」。2件目を読み終えたとき、個室から聞こえていた同期の笑い声が、急に遠くなった気がしました。

彼が一度も使わなかった呼び方

付き合って2年になる彼には、先週のうちに同期会のことを伝えてありました。返ってきたのは「了解、楽しんできて」。いつもどおりの、軽い返事です。

私は廊下の壁に寄りかかって、画面の「お前、他に男いるだろ」をもう一度読みました。彼はいつも、私を名前で呼ぶ人。お前と呼ばれたことは、この2年で一度もなかったのです。

入力欄に「同期会だよ。先週話したよね」と打ち、誰が来ているのか、何時ごろ終わりそうかも書き足しました。送る前に上から読み返すと、自分が何もしていないことを証明する書類のようでした。

説明の代わりに送った一言

打った文章は、全部消しました。疑われた側が身の潔白を並べる。その立場に、自分から立つのが嫌だったのです。代わりに、彼のメッセージを長押ししてコピーを選びました。貼り付けた文面に手を加えず、そのまま送信したのがこの一言です。

「お前、他に男いるだろ」

怒らせたかったわけではありません。受け取る側がどんな気持ちになるのか、彼自身の目で読んでほしい。伝えたかったのは、そのことだけでした。

既読がついたのは、送ってすぐのこと。個室に戻って幹事に先に帰ると伝え、店を出ました。

既読のまま届かない返事

電車に揺られている間、何度も画面を開きました。既読の表示の下には、何も増えていません。彼は今頃、怒ってスマホを放り出しているのだろうか。それとも、言い返す文章を考えているのだろうか。つり革を握ったまま、次に届く一言をいくつも想像していました。

返事が届いたのは、最寄り駅から歩いてアパートの鍵を開けたときです。

「ごめん。送られて初めて、どんな文か分かった」

続けて、彼から「明日、会えないかな。ちゃんと話したい」。

靴も脱がずに、玄関で2行を読み返しました。反論か長い言い訳が並ぶものと身構えていたので、拍子抜けするほど短い返事でした。「うん。駅前のカフェでいい?」とだけ返して、ようやく部屋に上がりました。

そして...

翌日、先にカフェの窓際に座っていました。店に入ってきた彼は、席に着くより先に私の名前を呼びました。聞き慣れた、いつもの呼び方でした。

「昨日は、ごめん」

言い訳を並べるでもなく、彼はそれだけ言って頭を下げました。私は、昨日の夜から決めていた一言を返しました。

「次に不安になったら、そのまま聞いて」

彼は「うん」とうなずき、コーヒーに口をつけないまま、しばらくカップを見つめていました。名前で呼ばれる、いつもの2人に戻れた気がしました。

ただ、彼が何を見てあの一言を送ったのか。既読から返事が届くまでの長い間、何を考えていたのか。そこまでは、まだ聞けていません。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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