1. トップ
  2. エピソード
  3. 「会社の飲み会、彼女も連れてきていいって」と彼→居酒屋の座敷で、彼の上司が私を見て言った一言

「会社の飲み会、彼女も連れてきていいって」と彼→居酒屋の座敷で、彼の上司が私を見て言った一言

  • 2026.10.26
ハウコレ

彼の上司の課長さんが初対面の私に言ったのは、彼と私しか知らないはずのことでした。帰りの電車で彼に送ったメッセージにも、予想していたどれとも違う返事が届きました。

飲み会の日の夕方、クローゼットの前で、紺のブラウスと白いニットを交互に体に当てていました。彼の職場の人たちに会うのは、これが初めてです。感じよく見えるほうを選びたくて、何度も着替え直しました。

3回目のキャンセルのあとに届いた誘い

話は半月前にさかのぼります。付き合って2年になる彼は、今月だけで3回、約束の日に残業が入っていました。そのたびに届くのは「ごめん、今日も無理になった」というメッセージ。私は「大丈夫、仕事がんばって」と返し、予約していたお店にキャンセルの電話を入れてきました。

そんな彼から届いたのが、「会社の飲み会、彼女も連れてきていいって」という誘いです。私は聞き返しました。

「え、私が行っていいの?」

「うん。課長もぜひって」

「なんで課長さんが?」

私がそう送ってから、彼の返事までには少し間がありました。届いたのは「来たらわかるよ」だけ。はぐらかされた気はしたものの、職場を見てみたい気持ちが勝ちました。

乾杯のあとに向けられた言葉

当日、居酒屋の座敷には10人ほどが集まっていました。彼の隣で乾杯を済ませた直後、奥の席からグラスを持った女性がやってきました。彼の上司である、50代くらいの課長さんです。課長さんは私を見るなり、こう言いました。

「あなたが、キャンセル続きの彼女さんね」

周りの何人かが、こちらを振り向きました。口をつけたばかりのウーロン茶を、テーブルに戻せずにいました。今月のキャンセルを知っているのは、私と彼だけのはず。彼は職場で、私のことをどう話していたのだろう。

なんとか笑顔を作って頭を下げると、課長さんは「本当にごめんなさいね」と続け、別の席から呼ばれて戻っていきました。横を見ると、彼はジョッキの取っ手を握ったまま、テーブルの一点を見ていました。

帰りの電車で送った質問

2次会に向かう彼と店の前で別れ、帰りの電車で彼とのチャットを開きました。

「ねえ、キャンセル続きの彼女って、課長さんに話してたの?」

既読はすぐにつきました。けれど彼の返事は、2駅過ぎても届きませんでした。彼は今頃、2次会の店で課長さんたちに囲まれているのだろうか。画面を閉じてはまた開く繰り返しでした。

やっと届いたのは「話したっていうか、ちょっと違う」

「違うって何が?」

次の返事までは、さらに長くかかりました。

「課長のこと、嫌いにならないで。悪いのは俺だから」

そして...

家に着き、紺のブラウスをハンガーに戻しながら、その一文を読み返しました。職場で私のことを愚痴にしていたのなら、課長さんが謝る理由がわかりません。

「明日、ちゃんと聞かせて」

私がそう送ると、今度はすぐに「うん。約束する」と返ってきました。

翌日の夜、待ち合わせの駅に着くと、改札の前にはもう彼が立っていました。今月、彼が約束の時間に間に合ったのは、これが初めてです。彼は私の顔を見るなり、「来週の約束の日、有休取った」と言いました。

4回目のキャンセルは、もう来ないようです。ただ、課長さんはどうして初対面の私に謝ったのか。彼の話は、まだこれからです。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ