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「うちに来て、きみは幸せ?」表情やしぐさから動物の感情を読み取る「動物対話士」の著者が綴る、人とペットの絆の物語【書評】

  • 2026.10.18

【漫画】本編を読む

『うちの子、なんて言ってる?~動物対話士が紡ぐ、人とペットのきずな物語~』(灯まちこ:漫画、井泉はなん:原案/竹書房)は、動物のしぐさや表情から気持ちを読み取る「動物対話」を通して、ペットと飼い主の絆を描いたコミックエッセイだ。

「うちに来て、きみは幸せ?」

ペットと暮らしている人は、こんなことをペットに問いかける場面があるはずだ。言葉を交わすことができないからこそ「何を考えているんだろう」「自分との暮らしは幸せなのか」と、その気持ちを知りたくなるものだ。

本作に登場する井泉はなん氏は、これまで3万頭以上の動物と向き合ってきた動物対話士。動物のしぐさや表情を細かく観察しながら、彼らの感情を読み取っていく専門家である。出泉氏は動物たちの心の声が「言葉」として聞こえるという。そんな彼女のもとには、今日も愛するペットの本音を知りたい飼い主たちが訪れる。

描かれるのは、愛犬が最期に伝えたかったことや、元捨て犬が抱いていた願い、保健所や多頭飼育崩壊の現場を生き抜いた犬や、脱走してしまった保護猫の思いなど、人間と動物をめぐるさまざまな物語だ。生きている動物だけでなく、すでに亡くなったペットとの対話も描かれる。動物の気持ちを人間の言葉として受け取るという部分の捉え方は、もちろん読み手によって違うだろう。それでも胸に迫ってくるのは、飼い主が一方的にペットへ愛情を注いでいるのではなく、動物たちもまた、それぞれの気持ちで飼い主を見つめているというところだ。ペットの行動や表情をよく見て、「この子は今何を考え、どう感じているのか」と想像することの大切さに気づかされるだろう。

何気ない行動にも、その子なりの理由があるのかもしれない。そんな視点を持つだけでも、そばにいる存在との向き合い方は大きく変わってくる。読み終えたあとは、そばにいる愛犬や愛猫とのコミュニケーションの仕方を振り返り、愛おしさがさらに大きくなっているはずだ。

文=富野安彦

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