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「わたしか、殿さま生活か」父に選ばせていれば…介護を終えた著者が今思うこと【著者インタビュー】

  • 2026.11.5

【漫画】本編を読む

「誰のおかげでメシが食えると思ってる!」「文句があるなら出ていけ!」

意見をすれば横暴な言葉を返してくる父は、定年後も家事は一切せず、目の前のリモコンすら自分ではとらない。お酒や認知症の問題も出てきて、ついに母がダウン。典型的な昭和の男、“殿さま”のような父を介護することになってしまった次女・史子を主人公にした漫画『殿さまとわたし』(ぬまじりよしみ/双葉社)。著者が長年父と母を介護してきた経験をもとにしたフィクション作品だ。

「家族は自分の言うことをきくのが当たり前」という態度に翻弄される日々をリアルに、しかしコミカルに描く。そして父娘の物語だけでなく、姪夫婦の危機など家族の問題を描く本作。著者であるぬまじりよしみ先生に本作を描くに至った経緯から実際の介護生活についてなど、幅広くお話を伺った。

――本作にはどんな感想が届きましたか? 印象に残っているものがあれば教えてください。

ぬまじりよしみ先生(以下、ぬまじり):長くうつ病を抱えながら、お父様の介護をされた方から、「誰にもわかってもらえなかったお酒の問題を描いてもらえてよかった」とレビューをいただいて。そういった方に寄り添えたなら幸せだなと思います。

――本作執筆前には、長期の闘病生活をされたそうですね。

ぬまじり:父の世話をしながら喘息が悪化し、薬でつまずき、免疫が暴走。死にかけたこともありました。ストレスは仕方ないけれど、親の介護につきまとう過剰な罪悪感は毒だから気を付けて、と申し上げたいです。

――介護を終え、作品も描き終わった今だからこそ、「もっとこうすればよかった」と思うことはありますか?

ぬまじり:介護より前の話になりますが、「殿さま」は暴力依存の一種だと考えます。母が早く家出して「私か、殿さま生活か」を父に選ばせていれば……と思います。

取材・文=原智香

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