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4年前、テレビ収録中に“大けが”→突じょ“休養”へ…「離婚してもいい」大人気タレントの夫が支えた【トップアイドル】

  • 2026.11.6
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2007年11月、「パートナー・オブ・ザ・イヤー2007」の授賞式に出席したヒロミ(C)SANKEI

19年前の2007年11月、ヒロミは妻・松本伊代と並んで都内の壇上に立っていた。11月22日の「いい夫婦の日」にちなんだ「パートナー・オブ・ザ・イヤー2007」の発表会だ。一般から寄せられた3万通を超える推薦の中から、二人は“理想の夫婦”に選ばれていた。

黒いスーツに身を包んだヒロミと、白いドレス姿の伊代。記念のペアリングを互いの左手薬指にはめ合うと、ヒロミは顔を赤らめて照れ笑いした。そこへ追い打ちをかけるように特製ケーキが用意され、まさかのケーキ入刀まで披露することに。「まさかここまでやるとは」と、ヒロミは苦笑いを浮かべるばかりだった。

おしどり夫婦の代表としてスポットライトを浴びるのは、どう見てもヒロミの柄ではない。だが、照れ隠しの軽口でごまかし続けたあの日の言葉を、その後の19年と重ね合わせてみると、不器用な男が胸の奥に秘めていた“本音”が鮮やかに浮かび上がってくる。

妻に引っ張られて上がったおしどり夫婦の舞台

そもそもこの日、ヒロミは、今日はママに強引に連れてこられたのだと口にした。だが、伊代も引かない。この賞を受けるのが目標だったと言い、入籍したのがちょうどこの時期だったので「強引に連れてきちゃいました」と会場を和ませた。夫がキャラ的に嫌がっていたことまで暴露している。

推薦理由として目立ったのは、「友だちのよう」「自然体」「恋人のよう」、そして「意外性」。ぶっきらぼうに見えて実はやさしい夫と、頼りなげに見えて夫を包み込む妻、という声も寄せられていた。

主催者が受賞にあわせて互いの好きなところを尋ねると、伊代は、テレビで見ていた頃の不良っぽいイメージとは裏腹の、マジメさと優しさを挙げた。好きなところを問われたヒロミが返したのは、「全部。」という短い一言だった。

壇上では照れ笑いと軽口が続いたが、この答えには茶化す言葉がひとつもない。

「消えた10年」の陰にあった朝のデートと「FA宣言」

実はこの2007年当時、ヒロミはタレント人生の深い谷間にいた。

デビューの頃から二人三脚で番組を作ってきた親友の放送作家・吉野晃章が、2004年に亡くなった。支えだった親友を失ったあと、ヒロミのレギュラー番組はすべて終わった。のちに「消えた10年」とも呼ばれる、雌伏の時期だった。

そんな時期の発表会で、夫婦円満の秘訣を聞かれたヒロミは「お互いに干渉しないこと」を挙げている。

仕事と子育てで生活の時間がずれ、二人きりで会える時間は多くない。だからその限られた時間に、ぎゅっと詰めて話す。子どもが出かけたあとの朝方が、二人のデートになることが多い。妻への気持ちは全然変わらない、とも言い添えた。

真面目な空気が気恥ずかしくなったのか、ここで野球の言葉を挟んでみせた。ヒロミは、10年前に一度“FA宣言”をしようとしたが、伊代に「ウチにそんなルールは無い!」と言われてあきらめたと話し、会場を笑わせた。

会場を沸かせたそのジョークは、家庭という帰る場所があってこそ口にできる、彼なりの照れ隠しだったと思う。

妻の大けがで見せた献身と二度目のFA宣言

お互いに干渉しないと話していた夫が、妻の毎日を支える日がやがて来る。

2022年11月、伊代が番組の収録中に腰椎圧迫骨折の大けがを負い、休養に入った。思うように動けない妻のために、ヒロミは自宅に手すりや滑り止めマットをつけた。階段の上り下りから入浴まで、付き添い続けた。

翌2023年1月、伊代は湯川れい子の誕生日を祝うコンサートへの出演を、医師の判断で見合わせた。代わりにステージに立ったのはヒロミで、電話越しの妻の声を客席へ届けている。同じ年の夏には『24時間テレビ』で102.3キロのマラソンを完走し、ゴールで伊代に迎えられた。

その番組で、伊代は涙を流しながら療養中のことを明かした。なかなかよくならず、夫の仕事にまで迷惑をかけるのではと思い詰めて、一度は離婚してもいいと切り出していた。

ヒロミはそのやりとりを覚えていないと言い、自分の中に離婚という言葉はないと返した。しかし、結婚してこの年で30年になるから、これでFA宣言だとも付け加えた。

16年前の壇上で笑いに変えたあのフレーズを、離婚の話が出た場面で再び持ち出したのだ。

花壇の「棟梁」と60歳のアイドル

現在テレビで忙しくするヒロミは、自身のYouTubeチャンネル「Hiromi factory チャンネル」でも、気取らない夫婦の日常をたびたび公開している。

2026年5月の動画では、自身が手がけるキャンプ場の花壇に、二人で花の苗を植える姿が収められている。ママと呼んで作業を任せつつ、自分は椅子に腰かけて、苗の向きまで指示を出す。伊代は笑いながら言い返し、後ろに座る夫を棟梁にたとえて、ちょっと怖いと笑う。ヒロミも、60歳なのに画面に映るとアイドルっぽさが抜けないと妻をからかう。

2025年の「いい夫婦の日」にちなむアンケートでも、二人は「理想の有名人夫婦」の同率2位に入った。

19年前、指輪をはめて顔を赤らめ、限られた時間にぎゅっと詰めて話すと語っていた男は今、花壇の前で妻に口を出し、言い返される掛け合いそのものをカメラに収めている。照れ隠しの憎まれ口の裏側にあるものは、好きなところを聞かれて返したあの一言から変わっていないのだと思う。


※記事は執筆時点の情報です

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