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「そのバッグ、私が立て替えた5000円のだよね」半年返さなかった友人。だが、仲間の前で黙った瞬間

  • 2026.10.7

半年前、私が立て替えた5000円

20代の私は、同じアーティストを追いかけている友人と、よく一緒にライブへ行っていました。

半年前のライブの日、グッズ売り場で友人が限定のトートバッグを選びました。ところが会計の直前になって、手持ちが足りないと言います。

「ごめん、ここだけ出しておいてくれない?」

私は友人の分の5000円も一緒に支払いました。袋を受け取った友人は、軽い調子で笑いました。

「今度、現金で返すね。5000円ならすぐ返せるから」

ところが、その後も友人から返済の話は出ませんでした。3か月ほどたったころ、会った帰りに私から切り出しました。

「この前のグッズ代、覚えてる?」

「あ、ごめん。忘れてた。また渡すね」

そう答えると、友人はすぐに次のツアーの話を始めました。そして、さらに3か月が過ぎました。

次のライブの日、私たちは同じアーティストが好きな仲間2人と、4人でグッズ売り場に並んでいました。すると友人が、また私の袖を引きます。

「今回もお願い。財布忘れちゃってさ」

「ごめん、今日は無理。前の5000円もまだ返してもらってないし」

「えー、友達なのに細かくない?」

その言葉に引っかかりましたが、その場ではそれ以上言いませんでした。

前回の限定トートを広げた友人

買い物を終えたあと、4人で開演前に会場近くのカフェへ入りました。

友人はかばんから、半年前に買ったトートバッグを取り出してテーブルに広げました。

「これ、前回の限定なの。5000円したんだよ」

仲間2人がバッグを眺める中、私は思わずグラスを置きました。

「そのバッグ、私が立て替えた5000円のだよね。半年前の」

一瞬、テーブルが静かになりました。

向かいにいた仲間の一人が、驚いた顔で友人を見ます。

「え、まだ返してなかったの?半年も?」

もう一人も続けました。

「さっき、財布忘れたって言ってたよね」

友人は何か言いかけましたが、そのままかばんの中を探り始めました。そして手を止めると、取り出したのは財布でした。

私も、向かいの2人も言葉が出ませんでした。

友人はうつむいたまま財布から5000円札を出し、テーブルに置きました。

私はそれを受け取って言いました。

「ありがとう。次からは、自分の分は自分で払ってね」

友人は何も言わず、ストローを指でいじっていました。すると仲間の一人が伝票を手元に寄せ、静かに言いました。

「今日のお会計は、ひとりずつにしようか」

それ以来、人のお金を立て替えるときは、仲がいい相手でも曖昧にしないほうがいいのだと考えるようになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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