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旗手怜央の『眼球運動』に効果はあるのか…専門家の意見割れる 「姿勢の不均衡制限」「科学的根拠なし」

  • 2026.9.15

今季からイングランド2部バーンリーでプレーする旗手怜央は、日本代表経験もある28歳のMFだ。

中盤を主戦場とするが、順天堂大学ではアタッカー、川崎フロンターレではサイドバックをこなしたほどサッカーIQが高い。

2022年から今夏までスコットランドの強豪セルティックで活躍した旗手は、独特のウォーミングアップが話題になってきた。両手の人差し指に視線を素早く交互に動かすというものだ。

仏紙『lequipe』は、「旗手怜央の視覚ルーティンがSNSで話題。試合前に目のウォーミングアップは必要か」として特集を組んでいた。

視能訓練士であり、アスリートの視覚的注意力を向上させるためのソフトウェアの考案者でもあるニコラ・マルシェは、こう語っている。

「眼球追従運動と呼んでいるものだ。これにより目の周囲にある6つの筋肉の可動域全体を使うことが可能になる。

このエクササイズにより、頭を動かさずに目を上げることが可能であると意識できるようになる。それによって、協調性が向上し、姿勢の不均衡を制限できる」

同氏は指導する選手にこのようなエクササイズを推奨しているそう。

一方、ロスチャイルド財団病院の眼科臨床研究責任者であるヴィヴィアン・ヴァスールは、単なる儀式だと考えている。

「これが機能することを示す科学的証拠はない。

我々は毎日自然に何千回もサッケード(急速眼球運動)を行っている。プレー前にそれをさらに10回増やしたところで、大した違いはない」

かつて名門マンチェスター・ユナイテッドで一時代を築いたサー・アレックス・ファーガソン元監督は、視覚スペシャリストを雇用していた。

ユナイテッドの主力DFだったギャリー・ネヴィルは、試合前に目のエクササイズを20年も続けたことを自伝で明かしている。

また、ユナイテッドは、1996年のサウサンプトン戦で、ハーフタイムにユニフォームの色を変更するという前代未聞の出来事があった。

グレーのユニフォームを青白に変更したのだが、それはファーガソン監督が全面的に信頼していた視覚スペシャリストからグレーは観客席との識別が非常に不向きとの進言があったからだったという。

現時点で旗手のエクササイズには賛否があるようだが、ヴァスールは「スポーツにおける神経科学の分野は、まだ始まったばかり」とも述べている。

筆者:井上大輔(編集部)
画像提供:Getty Images

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