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「昨日は家にいたんだね」私の行動を細かく見ていた同僚。だが、突然の一言に思わず上司に相談した

  • 2026.9.14

何気ない一言が、少しずつ気になり始めた

三年前まで勤めていた会社での話です。同じ部署に四十代の男性社員がいて、同じ島の少し離れた席に座っていました。

仕事のことで話すことはあっても、それ以外に親しく話した覚えはありません。

ところが秋の終わりごろから、彼が私の行動について声をかけてくるようになりました。

ある朝、パソコンを立ち上げていると、後ろを通った彼が足を止めました。

「昨日、けっこう遅くまで残ってたよね。大丈夫だった?」

「あ、はい。ちょっと仕事が残ってて」

残業していたことは、同じフロアにいれば分かります。最初は特に深く考えませんでした。

でも数日後、今度は出社した直後に声をかけられました。

「今日は早いね。いつもよりだいぶ早くない?」

「そうですか?たまたまです」

笑って返したものの、少し引っかかりました。

さらに昼休みには、こんなことも言われました。

「最近、昼に出る時間ずらしてるよね」

「え、そうでしたっけ」

「うん。前はもう少し早かった気がする」

そこまで見られていたのかと思うと、急に落ち着かなくなりました。

三度目に言われた日から、私は手帳のいちばん後ろのページに日付と時刻だけを残すことにしました。

内容まで書かなかったのは、自分でも「考えすぎかもしれない」と思っていたからです。

それでも、行は少しずつ増えていきました。

ある日の昼休み、席で弁当を広げようとしていると、また彼が近くを通りました。

「あれ、今日はそれなんだ」

「え?」

「前によく食べてた弁当、最近見ないなと思って」

思わず彼の顔を見ました。

「…よく覚えてますね」

彼は少し笑いました。

「いや、なんとなく目に入るだけ」

悪気があるようには見えませんでした。それでも私は、それ以上うまく返せませんでした。

5度目の一言で、笑って返せなくなった

五度目は、有給を取った翌朝でした。

席に着こうとしたところで、彼がこちらを見ました。

「昨日、休みだったよね」

「はい」

すると、そのまま何気ない口調で続けました。

「昨日は家にいたんだね」

私は思わず手を止めました。

「……どうしてそう思ったんですか?」

彼も私の反応に気づいたのか、少し慌てたように首を振りました。

「いや、有給だったから。家でゆっくりしてたのかなって思っただけ」

「そうですか……」

本当にただの推測だったのだと思います。

それでも、それまで出社時間や昼休み、弁当のことまで何度も言われていたため、その一言だけを切り離して考えることができませんでした。

その日の午後、私は上司に声をかけました。

「すみません。ちょっと相談したいことがあるんですが、少し時間もらえますか」

上司は私の顔を見て、「もちろん」と会議室へ移動してくれました。

上司の前に置いたのは、五行だけの紙

私が机に置いたのは、手帳から清書した一枚の紙でした。

そこには日付と時刻が五行、順番に並んでいます。

上司は紙を見て、少し首をかしげました。

「これは何の記録?」

「その人から声をかけられた日です」

「どんなことを言われたの?」

私は少し迷ってから、五行目を指しました。

「今日で五回目です。今朝は『昨日は家にいたんだね』って言われました」

上司が顔を上げました。

「家にいたって?」

「有給だったからそう思っただけだとは言ってました。でも、その前から出社時間とか昼休みとか、細かいことを何度も言われていて……」

そこで一度言葉が止まりました。

「正直、最近ちょっと気になってしまって」

上司は何も挟まず、紙を上からもう一度見直しました。

「分かった。この紙、預かってもいい?」

「はい」

「こちらからも本人に確認するよ。席のことも考えるから、あなたが無理に避けたりしなくていい」

その言葉を聞いて、少し肩の力が抜けました。

翌週の月曜日、席の配置が変わっていました。

彼は別の島へ移り、私とは通路を挟んでも距離のある位置になっていました。

昼休み、近くの席の社員が紙コップを持って戻ってきて、何気なく聞きました。

「席、変わりましたけど大丈夫ですか?」

私は新しい配置を見渡してから答えました。

「はい。前より落ち着きます」

「それならよかったです」

それ以上、事情を聞かれることはありませんでした。

上司が本人とどんな話をしたのか、私は知りません。

ただ、それ以降、私の出社時間や昼休みについて声をかけられることはなくなりました。

手帳の最後のページには、今も五行だけが残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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