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「熱、大丈夫?」休んだ翌朝、玄関に立っていた同僚。ありがたいのに戸惑った理由

  • 2026.9.13
「熱、大丈夫?」休んだ翌朝、玄関に立っていた同僚。ありがたいのに戸惑った理由

スキンシップの激しい人だな、と思っていた

二十八年ほど前、私はある職場で非常勤として働いていました。当時は二十代で、まだ仕事を覚えている途中でした。

そこに、私より二十歳ほど年上の女性職員がいました。

その人はとても面倒見がよく、新しく入った私にもよく声をかけてくれました。ただ、人との距離が少し近いところがあり、廊下ですれ違うと腕に触れたり、話の途中で私の手を両手で包むように握ったりします。

「今日も頑張ってるね。疲れてない?」

「まだ慣れなくて、毎日いっぱいいっぱいです」

「最初はそんなものよ。困ったら遠慮しないで言ってね」

悪い気はしませんでした。慣れない私を気にかけてくれているのだろうと思っていたからです。

ただ、話題が私生活にまで及ぶことはありました。

「休みの日は何してるの?」

「家でのんびりしてますよ」

「一人で?ずっと家にいるの?」

「まあ、予定がなければそんな感じですね」

そんな会話に少し戸惑うことはあっても、「世話好きな人なんだな」と受け流していました。

一度、仕事帰りに雨がひどくなった日、その女性の車で自宅の前まで送ってもらったことがありました。そのため、私の家の場所は相手も知っていました。

休んだ翌朝、玄関の前にいたのは

十二月に入ったころ、私は熱を出しました。

朝、職場に電話をして休むことを伝え、その日はほとんど布団の中で過ごしました。

翌朝もまだ熱が残っていて、横になっていると玄関のチャイムが鳴りました。

宅配だと思って寝間着のまま扉を開けると、目の前に立っていたのは、あの女性でした。

「熱、大丈夫?」

「えっ…どうしたんですか?」

驚いている私に、女性は手に持った小さな袋を見せました。

「昨日休んだって聞いたから。何か食べられるかなと思って」

袋の中には飲み物やゼリーなどが入っていました。

「わざわざ来てくれたんですか。すみません」

「いいのよ。一人で寝てたら大変でしょう」

そう言ったあと、女性は少し心配そうに私の顔を見ました。

「何かやることある?少し上がろうか?」

「いえ、大丈夫です。まだ熱もあるので、今日は寝ておきます」

「そっか。じゃあ無理しないでね。ちゃんと食べるのよ」

「ありがとうございます。助かります」

女性はそれ以上何も言わず、帰っていきました。

扉を閉めたあと、私はしばらく玄関に立っていました。

飲み物まで持ってきてくれたことはありがたかったです。家の場所を知っていることにも、不自然な点はありません。

それでも、普段は職場でしか会わない人が、連絡もなく突然玄関に立っていたことに、私は思った以上に戸惑っていました。

親切でも、心地よい距離は人によって違う

数日後、体調が戻って仕事へ行くと、女性はすぐに声をかけてきました。

「もう大丈夫?顔色、だいぶよくなったね」

「はい。この前はありがとうございました」

「よかった。ほんとに心配したのよ」

そう言って、女性はいつものように私の手を両手で握りました。

その人に悪気はなかったのだと思います。困っている人がいれば放っておけない、世話好きな人だったのでしょう。

ただ、親切をありがたいと感じることと、少し距離を置きたいと感じることは、別の話なのだとも思いました。

それ以来、私は職場の人と話すとき、自分の私生活をどこまで話すかを少し意識するようになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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