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自家製シャルキュトリーを種類豊富なワインで。築五十数年のビルで営む広島〈NEUT〉

  • 2026.9.11

世界遺産を擁し、国内外から多くの人が訪れる広島。旅人と、強い郷土愛で結ばれた地元民とが交ざり合い、街も酒場も活気に満ちている。年季の入った大衆酒場や無数のお好み焼きの合間で、ゆるやかに増えてきたのがナチュラルワインの酒場。その一つ〈NEUT〉を訪ねた。

photo: Yoshiko Watanabe / text: Emi Fukushima

広島〈NEUT〉店内
BRUTUS

若手作家のアトリエやカフェ、バーが入居する、築五十数年のビルの2階。ちょっと緊張感漂うシルバーの扉を開けると、食材の焼ける心地よい音と香りが立ち上ってくる。

2026年3月に2周年を迎えた〈ニュート〉は、自家製のシャルキュトリーや肉料理をワインとともに楽しむビストロだ。滋賀県出身で、神戸のビストロで研鑽を積んだ店主の杉江壮太さんが、妻の故郷・広島に移住し開業。

「店を出す土地を考える中で、たまたま訪れたコーヒーとワインの店〈コイン〉で、店主の江口さんがすぐに地元のシェフを紹介してくれたり、“うちでポップアップをしないか”と誘ってくれたりして。外から来た人にも寛容な懐の深さと横のつながりに背中を押されました」

広島〈NEUT〉杉江、宮下
コンビで切り盛りする杉江さん(右)とサービスの宮下さん(左)。ともに県外出身。

看板メニューは、パテドカンパーニュ。「目指しているのは、パテ界の真ん中を行くバランスの良さです」と杉江さん。具材を練る際、主流のサイレントカッターではなく手を使う手間をかけるのが特徴だ。

「特に豚ミンチにレバーペーストを加えてから丁寧に練り込む作業が肝心ですね。両者がしっかり結着することで、1口目よりも、噛むごとにレバーの旨味を感じられるんです」。その言葉の通り、臭みはないのに香りと旨味はしっかり感じられる。

広島〈NEUT〉なかやま牛のステックフリット
メインで人気のなかやま牛のステックフリット100g 2,400〜3,400円(注文は150g〜)。

そして、そのバランスの良さゆえ「幅広いワインとともに楽しんでほしい」とは、サービスを担当する宮下良さん。肉料理に定石の赤やロゼのみならず、白も充実。グラスワインは、「体馴染みの良さを重視している」というナチュラルワインを中心に常時25種類ほどが揃う。

「飲みたいものを飲みたい時に味わってもらえるのが一番。お客さんの求める味に極力寄り添えるよう、通り一遍にならないセレクトにしています。若い方にも気軽に足を運んでもらえたら。〈ニュート〉をきっかけに“ワインって怖くないな”と思ってもらえたら嬉しいです」

広島〈NEUT〉店内
前菜の盛り合わせ2,200円。パテドカンパーニュやジャンボンブランなど店の真髄が一皿に凝縮されている。ワインはフランス、ル・トン・デ・スリーズの赤でグラス1,500円。

Information

NEUT

住所:広島県広島市中区小町9-13 2F
TEL:082-909-2742
営:15時〜18時(アペロ)、18時〜22時(ディナー)
休:不定休

グラスワイン1,100円〜、ボトル5,500円〜。アペロタイムは仕込みをしながらの営業。提供メニューは要相談。


※20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。

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