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送る前に7枚撮り直していた俺が、彼女に見せたくなかった席の相手

  • 2026.9.8
ハウコレ

彼女から届いたのは、責める言葉ではない短い一言でした。彼女のメッセージを読んだあと、俺は返事を書いては消していました。怒られることより怖いことが、俺にはありました。

送る1枚を選ぶのに、俺はテーブルの上で角度を変えながら7回シャッターを押しました。

座ってしまった席

共通の友人に呼ばれた集まりで、元カノが来ると知ったのは店に入ってからです。帰る理由なんていくらでも作れたのに、俺は空いていた席に座りました。席は端から順に埋まって、元カノは俺の向かいになりました。ここで立てば場の空気が変わる。そう考えた時点で、彼女に送る言葉は決まっていたと思います。

映り込みが消える角度

撮った写真を見返すと、後ろの窓に向かいの席が映り込んでいました。テーブルの端に寄って撮り、少し傾けて撮り、ジョッキを手前に寄せて撮りました。7枚目でようやく映り込みが画面の隅まで下がり、これなら分からないと判断しました。「男友達と飲んでる!」と書き添えたのは、聞かれる前に済ませておきたかったからです。元カノとは、取り皿を回したときに久しぶりと言い合っただけでした。その一言を先に伝えれば済んだのに、俺が先に直したのは写真の角度のほうです。

友人が上げた、直していない1枚

返ってきたのは「後ろのガラス、誰か映ってるね」の一言でした。既読をつけたまま、俺は文を打っては消していました。今頃あの写真を何度も広げているのだろうか。書きかけの言い訳だけが長くなり、結局は全部消して通話をかけました。3回鳴らしても、つながりませんでした。そのすぐあと、友人が同じ席の写真をグループチャットに上げました。角度も明るさも直していない1枚です。消してくれと頼めば、なぜ困るのかを聞かれます。頼まなければ、彼女の画面にそのまま届きます。俺はどちらも選べず、通知の数だけが増えるのを見ていました。

そして...

「元カノがいる席だって、言えなかった」と送りました。怖かったのは、彼女に怒られることではありません。本当のことを話して、それでも信じてもらえなかったときのことです。先に写真を送っておけば疑われないと計算していたことまで、隠さずに書きました。返事はまだ来ていません。

(20代男性・システムエンジニア)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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