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米ツアー優勝者の手に2つのトロフィー⁉一体なぜ?

  • 2026.9.2

プロのトーナメントで優勝すると、表彰式で優勝トロフィーを掲げる。当たり前の光景だが、そこにトロフィーが2つあったらどうだろうか?

PGAツアーのプレーオフシリーズ第2戦「BMW選手権」では、2007年から毎年トロフィーが2つ登場する。事情を知らない人からすればかなり混乱することだろう。

マキロイを制したクラークの手に2つのトロフィー!そのワケは…

今年優勝したウィンダム・クラークは、表彰式ではまず初めに大きい方のトロフィーを持ち上げた。つまり、この大会のメインのトロフィーはこれなのだということ。

米ツアー優勝者の手に2つのトロフィー⁉一体なぜ?
ウェスタンオープンのトロフィー

このトロフィーは「ウェスタンオープン」という歴史ある大会のトロフィーだ。ウェスタンオープンとは、ウェスタンゴルフ協会という1899年に発足した組織で、アメリカでは全米ゴルフ協会(USGA、1894年発足)に次ぐ長い歴史を持つゴルフ関連組織だ。もちろん、拠点はアメリカ中西部に位置するシカゴ郊外にある。

このウェスタンゴルフ協会が1899年から「ウェスタンオープン」を開催していたのだが、1916年にはP GAオブアメリカの試合に組み込まれ、PGAツアー発足後からも引き続き米ツアーの試合として開催され続けてきた。過去には、タイガー・ウッズが97年、99年、03年、07年(BMW選手権)、09年(BMW選手権)の5回も勝っている大会だ。

米ツアー優勝者の手に2つのトロフィー⁉一体なぜ?
優勝したたウィンダム・クラーク

2007年、PGAツアーはフェデックスカップポイントランクのシステムを導入し、年間の成績は賞金額ではなく、各大会の成績に応じてポイントが配分されるシステムへと移行。その際、シーズンのスケジュールも大幅に変更され、8月の4試合はプレーオフへと変わった。そしてウェスタンオープンもプレーオフの1試合である「BMW選手権」へと変わったのだ。

米ツアー優勝者の手に2つのトロフィー⁉一体なぜ?
最終日はマキロイとバトル

ウェスタンオープンだった頃は、全米オープンなどと同様にアマチュアでも予選から勝ち上がって出場する道もあったが、プレーオフの1試合へと試合形式が変わってからは、PGAツアーに出場する選手が、プレーオフ第1戦「フェデックス・セントジュード選手権」終了後の上位50位のみが出場できる試合になっている。しかし、現在でも試合自体はウェスタンゴルフ協会が運営していることから、ウェスタンオープンのトロフィーを伝統として残しているのだ。

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BMW選手権トロフィー

さてもう一つ、ツルッとしたステンレスの筒のような形状の小ぶりのトロフィーこそが、メインスポンサーであるBMW社が用意したBMW選手権のトロフィーで、BMWのロゴマークがあしらわれている。

「わかりにくいから一つにしては?」という声もあるものの、運営母体がウェスタンゴルフ協会なのだから、ウェスタンオープンのトロフィーはなくせない。時代の流れと伝統。 “2つのトロフィーこそ大会の伝統“となる日も近いかも知れない。

フォトグラファー 田辺安啓 (通称JJ)
●たなべ・やすひろ/1972年生まれ、福井県出身。ニューヨーク在住。ウェストバージニア大学卒業後、ゴルフコース、テレビ局勤務を経験し、ゴルフを専門とするフォトグラファーに転身。ツアーのみならず、コースやゴルフ業界全般に関わる取材も行なっている。

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