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「墓じまい」は北海道が全国最多 最新の選択肢って何?話し合いで見える意外なすれ違い

  • 2026.9.1

「終活」という言葉がめずらしいものではなくなった、人生100年時代の今。
大切な人だからこそ、「最期」や「いなくなったあと」を想像することはどうしても後回しにしてしまいがち…。
だけど、大切な人だからこそ、大切に考えたい、大切なことが「終活」には詰まっています。

連載「親の「終活」を考える」では、Sitakke編集部も自分事で「親世代の終活」に向き合います。

多様化する供養のかたち

お墓が遠方にあって管理が難しいなどの理由で「墓じまい」する人が10年で2倍に急増しています。
お墓の管理や維持をどうしていくべきか、不安に感じている人も少なくありません。

当別町に住む70代の男性は「お墓があるのは千葉県。お墓じまいかなっていう話は、兄弟でしています」と話します。

また、登別に住む80代の男性は「登別の共同墓地に入ることを決めている」と言います。

喜茂別町に住む60代の女性は、「お墓は函館です。他の親戚も入っているので墓じまいを勝手にはできない。その親戚ともつながりがないので、どうしていこうか分からない感じ」と、複雑な悩みを明かします。

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少子高齢化による継承者不足などを背景に、いま、「墓じまい」する人が増えています。

旭川市の石材店でも「墓じまいは確実に増えてはいます。昔は年間に1~2件くらいしかなかったのが、今や毎週何件もやっている感じですよね」

また、「樹木葬」を企画した会社は「自由な葬送を求める人のニーズにマッチしている」と説明します。

時代とともに多様化する供養のかたちを取材しました。

北海道では全国最多に

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遺骨を墓から取り出し、墓石などを撤去して墓地を管理者に返還する「墓じまい」。

北海道内では「墓じまい」によって遺骨を別の墓や納骨堂などに移す「改葬」が、この10年で2倍以上に増え、2024年度は1万4000件を超えて全国最多となりました。

旭川市で創業60年以上の石材店を営む、 佐々木石材工業の佐々木寛太郎社長。

本業は墓石の製造と加工ですが、墓石の取り付けに使う重機を活用し、墓じまいの依頼にも対応しています。

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撤去作業について「墓じまいは石の部分をクレーンで外してトラックに積み込んで、その後にユンボでどんどんコンクリートの方を壊していくという作業です」と説明します。

特に寒冷地の北海道では、地中の水分が凍って地面が盛り上がる凍上現象を防ぐため基礎工事がしっかり行われていて、撤去作業もひと苦労。

「6~7年前くらいから徐々に『お墓じまいいくらですか』とか『お墓じまいできますか?』とか『お見積もりしてください』ということで、建てる人は確実にいるんですけども、それを上回る勢いで撤去する人、解体する人、墓じまいする人が多い」

注目は「樹木」

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「墓じまい」する人が増える中、新しい供養先として注目されているのが「樹木葬」です。

墓石を建てずに、草木や花を墓標とする「樹木葬」。
一般的なお墓と比べて費用が抑えられ、管理の手間もかからないことから近年、全国的に人気が高まっています。

当別町の全久寺では、10年ほど前から納骨堂や合葬墓に移す「墓じまい」の相談が増え、もともとあった合葬墓が次々と埋まっていく状況でした。

そこで、2026年の6月に42区画に分けて納骨できる樹木葬を設けたところ、予想以上の反響があったといいます。

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全久寺の白井應隆住職は「1か月足らずでもう7割ぐらい成約がされたということで、ものすごい反響に驚いています。ふるさとのお墓を墓じまいをして、こちらに移住する人の受け皿になっています」と話します。

お寺が管理する「樹木葬」のメリットについて、企画した東京の会社「あえる」の鎌田大次郎さんは、「住職の人柄や本堂の迫力で選ばれる人が多い。決まった住職に供養してもらえることで安心できるというのが一番かなと思います」と語ります。

大切なのは「話し合い」

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佐々木石材工業の佐々木寛太郎社長によると、ここ5年間で、新しく墓石を注文する人の数は減っていないものの、墓じまいの依頼はおよそ2倍まで増えてきているとのこと。

その墓じまいが増えている現状について、シニア世代が子どもや孫に遠慮して墓じまいを決めることが多いが、「そのまま墓をみていく」と子どもが言ってくれることもあるので、まずはしっかり話し合って決めてほしいと話します。

実際に、墓じまいの依頼に来た方に「息子さんに聞いてみましたか?」と聞いたら、「いや、聞いてないんだ」というので「じゃあ、息子さんに聞いてみてください」と伝えると「墓みていくよ」という話で、墓じまいの依頼がなくなったということもあったとのことです。

まずは話し合うことが大切になりそうですね。

HBCテレビ「今日ドキッ!」ゲストコメンテーターの竹部礼子さんは「お墓を守っていくと考えたとき、金銭的な負担と、距離の問題・管理をどうしていくかや、気持ちの問題もすごく大きいと思うので、ご家庭によって本当にケースバイケースにはなってくるんじゃないかなと思います」と話します。

「でも結局、どこかに自分が亡くなったら入れてもらわなきゃいけないことを踏まえて、今のお墓を残すほうがベターなのかとか、冷静に考えていったほうがいいんじゃないかなと思いましたね」と、自身の見解を述べました。

まずは冷静に親族や親子で話せる場を設けることが重要になりそうです。

手元供養の広がり

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新しい供養の方法として、遺骨を身近な場所で保管する「手元供養」というものも注目されています。

札幌と旭川に店舗がある仏具店「お仏壇のよねはら」では、手のひらサイズのミニ骨壺や、遺骨などを入れて身につけることができるアクセサリー「遺骨ペンダント」などを販売しています。

ペンダントの部分がインナーポケットになっていて、パカッと開く構造になっているそうです。

この手元供養は、ここ20年くらいで徐々に広まっており、お店の方によると感覚的にここ5年ほどで20年前の倍くらい問い合わせが来ているといいます。

さらに、手元供養にはこのようなものも。

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札幌でジュエリーの修理などを手がける「RITZ GLANDE(リッツグランデ)」では、遺骨や遺髪から人工ダイヤモンドを作るサービスも行っています。

「メモリアルダイヤモンド」として、0.2カラットで31万9000円からというお値段ですが、遺骨や遺髪から炭素成分を抽出し、人工的に結晶化させて作るそうです。

当初はペットなどを想定したサービスでしたが、これまでにあった依頼は全て亡くなった人、すなわち人の遺骨や遺髪のオーダーだったということです。

ゲストコメンテーターの小橋亜樹さんは「このダイヤにするスタイル、私の知り合いでもいまして。やっぱりお墓に行きたいけどどうしても行けないという人たちにとって、常に一緒に生きていけるというのは、すごくいいんじゃないかと思います」と、その意義を語ります。

時代とともに多様化する、「供養」のかたち。
切り出しづらい話題ではありますが、意識的に家族や親族で話し合いの場を設け、みんなが納得できる選択をしていくことが大切になりそうです。

連載「親の「終活」を考える」

取材・文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部

※掲載の内容は、HBC「今日ドキッ!」放送時(2026年8月11日)の情報に基づきます。

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