1. トップ
  2. エピソード
  3. 「俺の葬式のときも、1本2万円の酒を用意しろよ」親戚の冗談に誰も笑えなかった一周忌。だが、空気を変えた義祖母の一言

「俺の葬式のときも、1本2万円の酒を用意しろよ」親戚の冗談に誰も笑えなかった一周忌。だが、空気を変えた義祖母の一言

  • 2026.9.1
「俺の葬式のときも、1本2万円の酒を用意しろよ」親戚の冗談に誰も笑えなかった一周忌。だが、空気を変えた義祖母の一言

それまでの会話が、ぴたりと止まった

義祖父の一周忌のことです。

お寺での読経を終えたあと、親族で会食の席につきました。

最初は少し静かだったものの、料理が運ばれてくると、少しずつ義祖父の思い出話が始まりました。

その中に、遠方から来ていた親戚の男性がいました。お酒が進むにつれ、いつもより声が大きくなっていきます。

「じいさんは、酒にだけはうるさい人だったよなあ」

そう言いながら、義祖父が好んでいた酒の話を楽しそうにしていました。

ところが、その流れで突然こう言ったのです。

「俺の葬式のときも、1本2万円の酒を用意しろよ」

その瞬間、それまで聞こえていた会話が止まりました。

冗談のつもりだったのでしょうが、一周忌の席で自分の葬式の話をされたことに、誰もすぐには言葉を返せませんでした。

男性だけはまだ笑っていましたが、周囲の反応に気づいたのか、少しずつ笑顔が小さくなっていきました。

私は夫のほうを見ましたが、夫も何も言わずに湯呑みに手を伸ばしていました。

義祖母が返した一言

気まずい沈黙が続きそうになったとき、義祖母が男性を見て口を開きました。

「じゃあ今から、自分で2万円ずつ取っておいたら?」

怒った様子はなく、いつもの調子でした。

男性は一瞬きょとんとしたあと、「それじゃ何本分になるか分からんな」と笑いました。

周囲からも少しずつ笑い声が出て、止まっていた会話が戻ってきました。

その後はまた義祖父のお酒の話になりました。

「高い酒を買っても、一気に飲む人じゃなかったよね」

「少しずつ飲むのが好きだったものね」

義祖母もそう言いながら、懐かしそうに笑っていました。

帰り際、先ほどの男性は義祖母に「変なこと言って悪かったな」と声をかけていました。

義祖母は特に責めることもなく、「気をつけて帰ってね」と返しただけでした。

一時はどうなることかと思いましたが、強くたしなめるのではなく、さらりと返して空気を変えた義祖母の一言を、私は今でも覚えています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ