1. トップ
  2. 住まい
  3. 「忙しいときに限って故障する」は偶然じゃない?空調機の“ちょっとした異常”を後回しにした企業が直面する大損害

「忙しいときに限って故障する」は偶然じゃない?空調機の“ちょっとした異常”を後回しにした企業が直面する大損害

  • 2026.9.24
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

業務用の空調機を定期点検してもらったところ、「異常の兆候が現れており、修理が必要」と言われた。読者のなかには、このような経験をお持ちの方もいるかもしれません。このような状況でも、一見すると正常に使えるケースも少なくありません。修理にはお金がかかることもあり、ついつい後回しにしてしまいがちです。

しかし、その選択は事業運営上の大きな損失につながる可能性があります。そのため、「異常のメッセージが表示されているものの、実害はないので多分大丈夫」と思い込み、修理を先延ばしすることはおすすめできません。空調機の異常の兆候を見逃すべきでない理由を、この記事で解説します。

異常への対策を先送りすると「忙しいときに限って故障する」事態が起こりやすくなる

定期点検で判明した異常への対策を先送りすると、繁忙期など忙しいタイミングで空調機が故障する事態が起こりがちです。以下はその一例です。

  • 空調機が動いていない。本体を見ると、エラー表示が出ている
  • 動いているものの、室内が暖まらない。または冷えない
  • 1日のうちに何度も停止する
  • 室内機から水が漏れる。または異臭がする
  • 運転中に、いつもと異なる振動を感じる

「繁忙期に限って空調機が故障する」という現象は、偶然ではないかもしれません。繁忙期は空調機に負荷がかかりやすいため、故障につながりやすいことが理由の一つです。

空調機の故障により商業施設が営業できないと、1日当たり1億円以上の売上を逃す可能性がある

空調機が故障し冷房や暖房が効かなくなると、大きな問題や損失につながる可能性があります。特に空調機を建物の1か所にまとめて配置する「セントラル空調」の場合は、そのリスクが高まります。空調機が1台止まると、全館の冷房や暖房が止まる事態が起こりうるためです。

ショッピングセンターのなかには、年間の売上高が450億円を超える施設もあります。このような施設で空調が使えず丸1日閉館すると、1億円以上の売上を逃すケースもあります。

また突然の故障は、修理費が高額になるリスクもあります。特に繁忙期は修理業者の予約がなかなか取れず、空調機が使えない期間が長期化するリスクも見逃せません。

「故障の兆候が出ていればすぐに修理」とはいかない3つの理由

「故障の兆候を放置することが大きな損失につながるなら、すぐに修理すれば良い」と考える方もいるのではないでしょうか。実際には、そう簡単にはいかない理由があります。主な理由として、資金不足、予算確保の手間、空調を止めるタイミングの調整が挙げられます。

保証期間外の修理には、お金がかかります。「とにかく早く修理してください。お金はいつになるかわかりませんが、用意できれば支払います」というわけにはいきません。予算を確保できなければ、修理を依頼できません。

「予算の確保が面倒」という理由もあります。「まだ故障していないので、使い続けてもきっと大丈夫」と楽観的な姿勢でいると、突然の故障に見舞われるリスクが高まります。

施設によっては、空調をすぐに止められないという事情もあります。代表的な例として、病院があります。原則として24時間365日空調を稼働させる必要があり、簡単には止められないためです。現場との調整を要するため、修理の計画を立てるのも容易ではありません。

早めの修理を勧められたら、早期に予算を確保する取り組みを

故障の兆候が出て、業者から「早めの修理が必要」と言われたら、すぐに修理に向けた準備を進めましょう。不具合を放置した結果「突然故障して空調機が長時間止まり、高額の修理費を請求される」事態は避けなければなりません。

この事態を防ぐためには、早期に修理するメリットと修理しないデメリットを経営層に提示し、予算をつけてもらう必要があります。あわせて関係する部門と調整し、修理日を決定する取り組みも必要です。

「突発的な支出を防ぎたい」と考える企業も多いでしょう。この場合は、定額制のメンテナンスサービスを選ぶ方法もあります。

故障の兆候には、早めの予算確保と関係部署との調整で対応を

「故障の兆候がある」と言われても、正常に動いている空調機を見ると、ついつい「まだ大丈夫」と思いがちです。しかし、この考えはおすすめできません。「故障の兆候を放置した結果、突然の修理を迫られ、長時間の空調の停止と高額な修理費の支払いに直面する」リスクは、ぜひとも防ぎたいものです。

故障する前の段階で計画を立て修理に踏み切ることで、費用も停止時間も抑えることができます。最悪の事態を見越して、早め早めに予算を確保し、関係する部署と調整する対応を行いましょう。

参考:セントラル空調とは? (ダイキン工業株式会社)


筆者:稗田 恵一
複数のIT企業でシステム管理業務、顧客向けサポート業務に従事したのち、大手ショッピングセンターで設備管理業務に従事する。2017年よりWebライターとして独立。ITや設備の管理経験を活かし、IT・設備・住宅など、読者に対して技術的な分野をわかりやすく解説する記事を多数提供している。ITや設備管理、FPに関する資格も保有中。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ