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「確かめればよかった」換気で窓が開いた部屋に決めた20代…帰宅してドアを開けるたび、ため息の“正体”

  • 2026.11.5
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

賃貸住宅の内見では、日当たりや収納、設備に目が向きがちです。そのため、前の入居者が残していった臭いに気づかないこともあるでしょう。

今回は、都内の賃貸管理会社で働く筆者が同僚から聞いた、タバコの臭いをめぐるエピソードを紹介します。

内見の日は、窓が開いていた

昨年の春、都内の賃貸マンションで一人暮らしを始めた20代の会社員、Sさん。Sさん自身は、タバコを吸いません。

内見の日、部屋は換気のために窓が開けられていて、タバコの臭いはほとんど気になりませんでした。案内した担当者からは、壁紙は全面張り替え、エアコンも洗浄済みだと説明を受けます。Sさんはその説明に安心して、入居を決めました。

窓を閉めると、こもる臭い

ところが、入居して窓を閉めて暮らし始めると、部屋にこもる臭いが気になるようになりました。仕事から帰ってドアを開けるたびに、Sさんは「やっぱりタバコの臭いがする…」とため息をつくようになります。

そんな日が続き、Sさんは「壁紙もエアコンもきれいにしてあると聞いていたのに、臭いが気になります」と、管理会社に電話で相談しました。

管理会社の担当者は、Sさんの話をひととおり聞いたうえで、こう説明しました。「臭いが気になる中でお過ごしいただき、申し訳ありません。壁紙の張り替えとエアコンの洗浄は済んでいるのですが、タバコの臭いは壁の下地や天井、建具などに染み込んで残ってしまうことがあるのです。オーナーさまにも状況をお伝えしてみますね」

あわせて担当者は、Sさんの入居前からの臭いであることを、相談の記録として残しておくことにしました。

オーナーの厚意で、空気清浄機が届く

臭いの元を断つには、壁の下地まで直す必要があり、大がかりな工事になります。Sさんが住みながら工事を進めるのは、現実的ではありません。そこで担当者は、オーナーに状況を伝えて相談しました。するとオーナーの厚意で、Sさんに空気清浄機が贈られることになりました。

Sさんは届いた空気清浄機を毎日使い、こまめに窓を開けて換気するようにしました。数ヶ月経つころには、臭いはほとんど気にならなくなったそうです。

Sさんは「内見のとき、窓を閉めて確かめればよかった」と振り返ります。

前の入居者の臭いが気になったら

タバコの臭いは、壁紙を張り替えても下地などに残ることがあります。内見の段階から入居後まで、以下の点を意識しておきましょう。

  • 内見では窓を閉めて、収納の中も含めて臭いを確かめる
  • 気になる臭いがあれば、契約前に伝えて対応してもらえるか確認する
  • 入居後に気づいたら、我慢せず早めに管理会社へ相談する
  • 相談した日付や内容は、メールなどで記録に残しておく

国土交通省のガイドラインでは、喫煙で壁紙などにヤニの変色や臭いが付いた場合、その修繕費用は借主の負担となり得るとされています。将来、自分が部屋を出るときに入居前からの臭いだと示せるよう、記録を残しておくと安心です。

※タバコは20歳になってから

参考:
原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(国土交通省)



ライター:岩田みちる(宅地建物取引士)
都内の賃貸管理会社で3年、賃貸借契約の締結・更新から入居者対応、退去精算、オーナーとの調整まで幅広い実務に携わる。現場で見聞きしたトラブルや住まいの悩みをもとに、住む人も貸す人も安心して暮らせるための知識をわかりやすく届けることを大切にしている。


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