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「失敗しました…」550万円の新車ミニバン納車日、駐車場で30代夫が絶句した思わぬ光景【一級建築士は見た】

  • 2026.9.24
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「550万円の新車を買ったのに、納車の日に駐車場に入れたらドアが20cmしか開かなくて。失敗しました…」

そう話すのは、4年前に郊外の住宅地に大手ハウスメーカーで注文住宅(4LDK・延床約98㎡/土地約120㎡、約4,400万円)を建てたAさん(30代男性、妻と子ども1人の3人暮らし)です。結婚5年目、この春に第一子が生まれました。設計のとき、駐車スペースは幅2.5m・長さ5mの1台分にし、残りは妻の希望で芝生の庭にしました。

設計担当からは「将来ミニバンに乗り換えるなら幅3mは要ります。2.5mでは乗り降りができないので、おすすめしません」と、はっきり止められていました。それでも当時の車は幅1.7mのコンパクトカー。夫婦は「今の車なら入る」と芝生の庭を優先して押し切ったのです。

2.5mは「停められる」幅で、「降りられる」幅ではない

駐車場の寸法には国の指針があり、普通乗用車は幅2.5m・長さ6mが目安です。ただしこれは幅1.7mほどの車を想定し、片側40cmの乗り降りの余裕を見込んだ寸法です。幅1.85mのミニバンを2.5mの枠に入れると、余裕は左右32cmずつに減ります。

人が立つには片側60cmほど必要で、自宅の駐車場は幅2.5〜3mが推奨されます。壁に寄せれば反対側は広がりますが、寄せた側のドアは開きません。チャイルドシートの乗せ降ろしなら、片側70cm以上は欲しいところです。

隠していた不安が、納車の日に

子どもの誕生を機に、Aさんはスライドドアのミニバン(幅1.85m)を約550万円で契約しました。カタログの車幅を見て駐車場の幅が頭をよぎりましたが、「寄せれば入る」と自分に言い聞かせ、入らないかもしれないことを妻には言わずにいました。

納車の日、運転席のドアは20cmほどしか開かず、体を横にして降りるのがやっと。スライドドア側に寄せても、チャイルドシートを抱えて立つ幅がありません。妻は「知っていて黙っていたの?」と、あきれ顔でした。

花壇を削って、幅3mに

Aさんは隠していたことを謝り、外構のやり直しの費用を自分の貯金から出しました。長さは5mでぎりぎり収まっていたので、庭側の花壇とブロックを撤去し、土間コンクリートを広げて幅3mに。工事は約35万円で、芝生は半分残しました。

妻は、「隠さず相談してくれれば一緒に決められたのに」と伝え、この話はそこで終わりにしました。設計担当の言葉どおり、駐車場は今の車ではなく10年後の車で決めるべきだったと、Aさんは思っています。

駐車場は、10年後の車で決める

庭のある暮らしは、子どもが生まれてこそ楽しみが増えます。駐車場の幅はあとから外構で直せる部分とはいえ、余計な費用がかかってしまいます。車は家よりも短いサイクルで何度か買い替えるからこそ、設計のときに一番大きい車を想定して幅を決めることが欠かせません。

・幅2.5mは「停められる」最低線。乗り降りには車幅+片側60cm、チャイルドシートなら片側70cm以上
・駐車場の幅は、今の車ではなく、家族が増えたあとの車で決める
・車を買う前に、車幅と駐車場の幅を測って引き算する
・狭ければ外構のやり直しで広げられる。花壇やブロックの撤去と土間の拡張などで対応可能

次に車を買うときは、契約の前にメジャーで駐車場の幅を測ってみてください。

参考:
駐車場設計・施工指針について(国土交通省)
【注文住宅】自宅駐車場に必要なスペースとは?寸法や設計基準を徹底解説(パナソニック ホームズ)


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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