1. トップ
  2. 住まい
  3. 「工場の車なのに…私の保険を!?」車検の代車で事故を起こした女性→突きつけられた“20万円の代償”

「工場の車なのに…私の保険を!?」車検の代車で事故を起こした女性→突きつけられた“20万円の代償”

  • 2026.11.4
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

車検や修理で愛車を整備工場に預けるとき、代車を用意してもらえると助かりますよね。通勤や買い物など、普段どおりの生活を送るために利用している方も多いでしょう。

しかし、代車を借りる際に確認しておきたいのが、事故を起こした場合の補償です。

「整備工場が貸してくれるクルマだから、任意保険も付いているはず」と思っていませんか。実際には、代車の保険加入状況や補償内容は一律ではありません。また、自分が加入している自動車保険を使うことになったり、借りたクルマの修理費用について賠償が必要になったりする場合もあります。

「自分の保険を使う?」代車の事故で戸惑ったCさん

Cさんは、愛車の車検のため、いつも利用している整備工場にクルマを預けました。車検には数日かかるとのことで、工場から代車を借りることに。通勤や買い物にクルマを使っているCさんにとって、代車はありがたい存在です。

このとき、万一代車で事故が起きても、工場側の保険で対応できるものと思っていました。

ところが、代車を借りる際、担当者は「事故の際は、他車運転特約を使っていただきます」と説明。Cさんは、「工場から借りたクルマなのに、自分の自動車保険を使う?」と疑問に感じたそうです。ただ、急いでいたこともあり、保険の内容、特約の仕組みや補償範囲を十分に理解できないまま、代車を借りました。

その後、Cさんは代車を運転中に不注意から事故を起こしてしまいます。

保険会社からは、相手への賠償だけでなく、借りていた代車の損傷についても賠償が必要になることや、その修理費用に約20万円かかることを告げられました。

事故を起こしたCさんは、借りていたクルマを損傷させてしまったことについて、整備工場に謝罪。工場の大切なクルマを傷つけてしまったことに、申し訳ない気持ちでいっぱいになったようです。

ただ、Cさんは、事故の相手への対応だけでなく、借りたクルマの修理費用についても考えなければならないことに戸惑いました。代車を借りるときには、事故を起こした場合の費用負担まで具体的に想像していなかったからです。

幸い、Cさんの自動車保険には車両保険と他車運転特約が付帯されており、今回の事故は適用条件を満たしていたため、代車の修理代の自己負担はありませんでした。

代車を借りること自体は何気ないことでも、事故が起きれば思いがけない費用が発生する可能性があります。Cさんの事例からも、借りる前に補償内容を確認しておくことの大切さが分かります。

相手への賠償と代車の修理費用はどう違う?

代車で事故を起こした場合、確認したいのは事故の相手に対する賠償だけではありません。借りているクルマ自体に損害が生じた場合、その修理費用をどう負担するかも重要です。

例えば、事故によって相手のクルマを壊した場合は、対物賠償保険による補償が関係します。一方、借りていた代車が破損した場合は原則、自分の自動車保険に車両保険を付けている場合にのみ補償対象となります。

相手への賠償と借りた代車の損害は、同じ事故で発生していても補償の扱いが異なるのです。

また、代車の修理費用以外にも、修理期間中に貸し出せなくなったことによる損害などが問題になる場合があります。代車を使えない期間の補償は、自動車保険の対象外です。

ただ、こうした費用についても、借りる際の契約内容や事故の状況によって扱いが異なります。

大切なのは、「自分の保険が使えるか」という点だけでなく、「相手への賠償と代車の損害の両方が補償されるのか」「自己負担が発生する可能性はあるのか」まで確認することです。

他車運転特約が付いていても安心とは限らない

他車運転特約とは、一定の条件を満たす場合に、借りたクルマを運転中の事故について、自分が契約している自動車保険で補償を受けられる特約です。

ただし、借りたクルマであれば、どのような場合でも適用されるわけではありません。

特に注意したいのが、整備工場から借りる期間と車種です。

例えば、保険会社によっては、契約車両と借りた代車の用途・車種(自家用8車種など)の条件を満たさない場合、特約の対象外となることがあります。また、自己都合による長期間の貸し出しは代車として認められないこともあるため注意が必要です。適用条件は保険会社によって異なるため、事前にご自身の契約内容を確認しましょう。

また、他車運転特約を使って補償を受ける場合は、翌年度以降の保険料への影響も気になるところです。

事故によって対物賠償保険や車両保険を使用した場合、一般的には3等級ダウン事故として扱われます。ただし、事故の内容や使用する補償によって扱いは異なります。等級や事故有係数適用期間への影響については、保険会社に確認しましょう。

代車を借りる前に確認しておきたい3つのこと

代車を借りるときは、事故が起きた場合の補償と費用負担について、以下のことを事前に確認しておきましょう。

  • 代車に保険が付いているか(保険の有無)と、その補償内容
  • 自分の自動車保険が適用されるか
  • 事故が起きたときの連絡先と自己負担額

代車は、車検や修理の期間中も普段の生活を続けるために便利なサービスです。しかし、借りられることと、事故への備えが十分であることは別の話です。

Cさんのように、事故を起こしてから自分の保険の必要性や修理費用について知ることのないよう、代車を借りる際には保険の加入状況だけでなく、補償範囲や自己負担についても確認しておきましょう。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


【エピソード募集】運転中、駐車場で…「えっ!」と思った体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ