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築28年中古戸建てを購入も「毎年8万円の剪定」か「20万円で伐採」か…40代夫婦を襲った“思わぬ誤算”

  • 2026.9.24
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。

中古の一戸建てを買うと、前の持ち主が植えた庭木がそのまま残っていることがあります。引っ越したときは眺めの良さに目が行き、その木がどこまで大きくなるかまでは考えないことが多いでしょう。

今回は、中古で買った家のケヤキが道路に張り出し、区からの文書をきっかけに伐採することになったEさんの事例を紹介します。

歩道の上に張り出したケヤキの枝と、区から届いた文書

Eさん(42歳・会社員)は妻と小学生の子ども2人の4人家族で、2年前に築28年の中古の一戸建てを買いました。道路に面した庭には、前の持ち主が植えたキンモクセイと、2階の屋根より高いケヤキが1本ずつあります。ケヤキの高さは7mほどでした。

買ったとき、Eさんはこの大きなケヤキを気に入っていました。枝が道路のほうへ伸びている状態も見えていましたが、秋に落ち葉の掃除が増える程度に考えていたのです。

今年の8月、区役所から封書が届きました。中には「道路にはみ出した樹木の剪定のお願い」という文書が入っており、以下の内容が記載されていました。

「道路にはみ出している枝の剪定をお願いします。はみ出した枝が原因で事故が起きた場合、樹木の所有者が責任を問われることがあります」

文書には、Eさんの家のケヤキの枝が歩道の上に張り出して通学路の見通しを悪くし、カーブミラーにもかかっている状況も具体的に書かれていました。外に出て道路側から見上げると、枝はカーブミラーの半分を覆っています。住み始めてからの2年で、枝は1m以上伸びていました。

毎年8万円の剪定を続けるか、20万円で伐採するか

Eさんは造園業者に電話をかけ、自宅の庭を見に来てもらいました。担当者と一緒に木を見上げながら、7mの高さでは高所作業車がないと切れない点や、1回の剪定(伸びすぎた枝を切って形を整える作業)に8万円ほどの費用がかかることについて説明を受けました。

「この大きさだと、毎年か2年に一度は同じ作業になりますよ」

担当者はさらに、ケヤキの根が道路側のブロック塀の下に回り込み、一部を持ち上げ始めている状態を教えてくれました。今なら根を取り除くだけで済みますが、このままだと塀を直す工事も要るといいます。

Eさんは妻と相談し、毎年8万円を払い続けるより、ケヤキを伐採することに決めました。根の撤去や木の処分を含めて、費用は20万円かかりましたが、塀は直さずに済みました。

ケヤキがあった場所には、背の低い木を植える計画です。園芸店で苗木を選んでいるとき、妻が「買うとき、庭木は眺めしか見ていなかったね」と言いました。残したキンモクセイは、脚立で届く高さに切りそろえていくことにします。

中古の家を買うときは、庭木の高さと手入れの費用を聞く

内見のときは、庭の木の種類と高さも見ておきましょう。2階より高い木があれば、「剪定は誰が、どのくらいの頻度で、いくらかけてやっていたか」を売主や仲介会社に確認することをおすすめします。

枝が道路に出ている様子に気づいたら、区の文書が届く前に造園業者に見てもらいましょう。専門業者に「どこまで切ればよいか」や「いくらかかるか」を聞けば、剪定で済むか、伐採まで考えるかを決められます。

大木を剪定で維持するか、伐採して背の低い樹種に替えるかの判断は、根が塀や配管に届く前に行いましょう。

参考:
道路にはみ出した樹木の剪定等管理をお願いします(文京区)
道路上にはみ出した樹木等の適正な管理をお願いします(日高市)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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