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【警察の豆知識】「派出所」と「交番」の違いとは? なぜ名前が変わった?「派出所」が消えた理由と意外な歴史

  • 2026.8.23

【派出所と交番の違い】機能の差はなく時代による「名称変更」

かつては「派出所」と呼ばれていた現在の「交番」
かつては「派出所」と呼ばれていた現在の「交番」

有名漫画のタイトルなどでおなじみの「派出所」と、街中でよく見かける「交番」。この2つには一体どのような違いがあるのでしょうか。

「派出所」と聞いて多くの人が真っ先にイメージするのが、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(こち亀)でしょう。しかし、現在の日本の警察組織において、一般的な地域の防犯拠点はすべて「交番」に統一されています(※空港や大使館周辺などに置かれる警備派出所などを除く)。

派出所と交番に業務上の違いはなく、地域住民の安全を守る拠点として、パトロールや道案内、落とし物の対応などを行っている点も全く同じです。

「交番所」から「派出所」、そして「交番」へ戻った意外な歴史

この名称の歴史は明治時代までさかのぼります。明治7年(1874年)、東京警視庁が警察官の交替勤務の拠点として「交番所」を設置したのが始まりです。警察官が交替で立つ場所という意味から名付けられました。

その後、明治14年(1881年)に建物を拠点とするスタイルが定着した際、正式名称が「派出所」へと変更されました。さらに明治21年(1888年)には、都市部などで複数の警察官が交替制で勤務する「派出所」と、主に地方で警察官が家族とともに居住しながら勤務する「駐在所」という2つの区分で全国統一が行われました。

しかし、行政側が「派出所」と名付けた後も、市民の間では明治初期の「交番」という呼び名が定着し続けました。その結果、平成6年(1994年)の警察法改正により、市民に親しまれていた「交番」が約110年ぶりに正式名称として復活し、「派出所」という呼び名は姿を消すことになりました。

「KOBAN」は世界共通語へ! 『こち亀』でも描かれた改称エピソード

「KOBAN」は今や国際的にも通用する言葉です
「KOBAN」は今や国際的にも通用する言葉です

正式名称が「交番」へ変更された背景には、市民への定着度だけでなく、国際的に「KOBAN」という言葉やシステムが認知され始めたことも挙げられます。現在ではローマ字表記の「KOBAN」看板が掲げられ、海外からの旅行者にも分かりやすい案内が行われています。

ちなみに漫画『こち亀』でも、この平成6年の警察法改正による改称をネタにしたエピソードが存在します。扉絵タイトルが一時的に「こちら葛飾区亀有公園前交番」になった際、主人公・両津勘吉が「コミックスの表紙すべて直したらいくらお金がかかるかわかるか!!」と激怒し、二重線を引いて「派出所」と書き直すという印象的な展開が描かれました。

約7年ほどしか使われなかった「交番所」という初期の呼び名が市民の生活に根付き、最終的に法律上の正式名称をも変えてしまった事実は、言葉の持つ力を感じさせます。街中で交番を見かけた際は、こうした歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

(LASISA編集部)

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