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「隣でソフトクリームを食べないで」譲らなかった私が、会計後に聞いた事情

  • 2026.8.21
ハウコレ

ソフトクリームが届くのと同時に、隣の席の母親が私のほうへ身を乗り出しました。一歩も引かない母親に、私も同じ強さで返しました。店員が近づいてきたとき、響いていたのは女の子の泣き声だけでした。

暑さの中でたどり着いた店

その日は用事でなじみのない街へ出ていて、駅へ戻る途中、体温を超えるような暑さの中を15分ほど歩いて、街道沿いの大きな喫茶店に入りました。席へ案内される前から、頼むものはストロベリーソフトクリームと決めていました。隣のテーブルには母親と3歳くらいの女の子がいて、女の子は「ソフトクリームたべたい」と繰り返していました。母親は何度も首を横に振るばかりで、なだめる言葉は聞こえてきませんでした。

「食べないで」と、返した一言

注文の品が運ばれてくると、女の子の泣き声が大きくなりました。母親がこちらを向いて、「隣でソフトクリーム食べないでください」と言いました。謝る様子も、事情の説明もありません。私は器を引き寄せて、「注文したものを食べているだけです」と返しました。母親の眉が上がりました。「子どもが泣いているんだから、少しは配慮してください」。当然の権利のような言い方でした。

店員が来て、途切れた言い合い

近くの席の人たちが、こちらを見ているのがわかりました。店員が歩いてきて、「どうかされましたか」と声をかけました。母親は口を開きかけて、何も言わずに下を向きました。これ以上続けても、泣いている女の子の前で言い合いが長引くだけです。私は器を持って立ち、「窓際に移ります」と店員に伝えて席を変えました。

そして...

食べ終わる頃、会計を済ませた母親が、女の子の手を引いて窓際へ来ました。「さっきはごめんなさい。言い方がきつくなってしまって」。頭を下げた母親は、「娘が歯の治療のあとで、冷たいものを止められていて」と続けました。泣かせないだけで精一杯だったそうです。事情を聞いて、緊張がほどけていきました。私は「そうだったんですね。私も、言い方がきつかったです」と返しました。女の子が治療を終えた頃に、あの店でソフトクリームを食べられていたらいいなと思いました。

(20代女性・接客業)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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