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「勝手に受け取らないでください」隣の荷物を届けた僕。翌朝、玄関先で明らかになった事情

  • 2026.10.1
「勝手に受け取らないでください」隣の荷物を届けた僕。翌朝、玄関先で明らかになった事情

まだ近所で荷物を預かることもあったころ

これは今からかなり前、宅配便の荷物を近所の家で預かることもあったころの話です。

当時、僕は妻と二人で一戸建てに暮らしていました。

庭の手入れをして過ごしていると、昼過ぎに玄関のチャイムが鳴りました。

出てみると、顔なじみの配達員さんが段ボール箱を一つ抱えて立っています。

「お隣がお留守なんです。こちらで預かっていただけませんか」

「ああ、分かりました。帰ってきたら渡しますよ」

近所同士でそういうやり取りをすることもあった時代です。僕も特に気にせず、箱を玄関に置いておきました。

夕方、お隣の家に明かりがついたのを見て、箱を持って訪ねました。

インターホンを押すと、50代くらいの奥さんが出てきます。

「お昼に荷物が来て、うちで預かっていました」

ところが、奥さんは箱を見るなり表情を曇らせました。

「え…うちの荷物ですか?勝手に受け取らないでください」

思いがけない言葉に、僕も戸惑いました。

「いや、配達員さんに頼まれたんですよ」

「それでも困るんです。今後は勝手に受け取らないでください」

奥さんはそう言って箱を受け取ると、扉を閉めました。

良かれと思って預かっただけなのに

家へ戻ると、妻が「ちゃんと渡せた?」と聞いてきました。

「渡せたけどさ、『勝手に受け取らないでください』って言われたよ」

「えっ。配達員さんに頼まれたんでしょう?」

「そうなんだけどなあ」

僕としては親切のつもりでしたが、相手にしてみれば、自分の知らないところで荷物を預けられるのが嫌だったのかもしれません。

それなら最初から断ったほうがよかったのだろうかと、少し気になりました。

翌朝、配達員さんから事情が伝わった

次の日の朝、庭で水やりをしていると、昨日と同じ配達員さんがお隣の家の前に来ました。その地域を担当していたため、顔を合わせることは珍しくありませんでした。

ちょうど奥さんも玄関から出てきて、二人の話し声が聞こえてきました。

「昨日のお荷物なんですが、私がお隣の方にお願いして預かっていただいたんです」

「えっ、あなたが頼んだんですか?」

「はい。ご迷惑でしたら、次からは持ち帰るようにします」

そこでようやく、奥さんにも事情が伝わったようでした。

配達員さんが帰ったあと、奥さんが垣根のそばまでやってきました。

「昨日はごめんなさい。配達員さんに頼まれていたんですね」

「いえいえ。こちらも急に持っていったから、驚きますよね」

僕がそう返すと、奥さんは少しほっとしたような顔で頭を下げました。

それ以来、庭で顔を合わせると、奥さんのほうから「おはようございます」と声をかけてくれるようになりました。

今なら荷物の受け取り方もずいぶん変わりましたが、近所で荷物を預かることもあった時代だからこそ起きた、ちょっとした行き違いだったのだと思います。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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