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エルメスやルイ・ヴィトンなど、ミラノ・デザイン・ウィーク2026の最新インテリア10選

  • 2026.8.18
Hearst Owned

今年4月に開催された世界最大のデザインの祭典、ミラノ・デザイン・ウィーク2026では、新作発表はもちろん、アート級の展示演出が世界中の話題になりました。HERMÈS(エルメス)やLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)、MINOTTI(ミノッティ)など、10ブランドが披露した最新スタイルを一挙にリポートします。

1.【エルメス】新作に込められた、手仕事や素材の美しさという価値

「スタジアム・ドゥ・エルメス」は大理石でも軽やかな印象。 Maxime Verret

メゾンのルーツである馬具の世界からのインスピレーションと、上質なクラフトマンシップを深く印象づけたエルメス。エドワード・バーバーとジェイ・オズガビーが手掛けたテーブル「スタジアム・ドゥ・エルメス」は、8の字を描くようなフォルムが馬の背の曲線や競馬場のトラックを思わせます。メタルという素材にフォーカスを当てた「パラディオン・ドゥ・エルメス」は、銀細工職人が手仕事で施した槌目仕上げのメタルにホースヘアやレザーなどを合わせた、唯一無二のデザイン。手紡ぎ、手織り、手染めで仕上げたカシミヤのプレードなど、手技の美しさを堪能できます。

メタルにホースヘアをあしらった「パラディオン・ドゥ・エルメス」のベース。 Charles_Negre
生地やフリンジのグラデーションが美しい、カシミヤのプレード「アドヴェンチャー」。 Charles_Negre

2.【ルイ・ヴィトン】再構築され進化を続けるアイコニックな作品たち

エストゥディオ・カンパーナによる「コクーン」の新作。今回、ジェラルディン・ゴンザレスが手掛けた意匠は、手作業でカットした虹色のリーフがきらめきます。 Louis Vuitton

2012年のスタート以来、著名デザイナーたちとコラボレーションを続けている「オブジェ・ノマド コレクション」。パラッツォセルベローニでは、アールデコから現代デザインまでをたたえる、さまざまな展示が行われました。その中心となったのは、アール・デコ期に活躍したデザイナーで、メゾン初の家具を製作したピエール・ルグランへのオマージュを込めた作品シリーズ。一方、モンテナポレオーネ通りのルイ・ヴィトン ストアでは、アイコニックなトランクの新作が発表されました

「マル・パラヴァン」は内部にドレッシングスペースを設け、衝立のように空間的に使用できるトランクの最新形。 Louis Vuitton

3.【バカラ】没入型インスタレーションで表現するメゾンの精神

新作の核となった「ミル・フルール」シャンデリア。伝統的なパーツと花のモチーフが大胆に融合され、現代アートのようなたたずまいに。 Hearst Owned

260年を超えて受け継がれてきたバカラの精神を、宇宙船で未来へ運ぶ——フランス人アーティスト、エマニュエル・ルチアーニのキュレーションによる、これまでにないSF風の没入型インスタレーション「クリスタル・クリプト」が評判に。その中で発表された新作は、メゾンの伝統やクラフトマンシップを存分に発揮するとともに、革新的な作品で人々に刺激を与えました。英国人デザイナー、ベサン・ローラ・ウッドは、BACCARAT(バカラ)を代表するシャンデリア「ゼニス」をモダンに再構築した「ミル・フルール」を発表。他にも、ブランドのアイコン的なコレクションが新鮮な姿で登場しました。

「ミル・フルール」にはキャンドルホルダーも登場。 Hearst Owned
人気の「アルクール」は赤、緑、青の新色が登場。 Hearst Owned

4.【アルマーニ/カーザ】ブランドを象徴する家具の原点と進化をたどって

新作のゲームテーブル「ボルゴヌオーヴォ」。チェア「クラシック」はフローラルなジャカード生地に包まれ表情が新たに。サイドにはフロアタイプに進化したランプ「ロゴ」が。 Giulio Ghirardi

「オリジンズ」をテーマに、ミラノのフラッグシップショップでエキシビションを開催したARMANI/CASA(アルマーニ/カーザ)。ソファ、コンソール、バーキャビネット、チェアなどアイコニックな8つのピースが、誕生時のオリジナルと新作バージョンを対にして展示されました。そして、ジョルジオ・アルマーニ自身が暮らしたミラノのアパートメントやパンテッレリア島の別荘を思わせる空間デコレーションも。シンプルであること、時と共に進化すること——アルマーニの一貫した美学がここに。

精緻な編み込みの座面が美しいアームチェア「バイロン」。柔らかく体を受け止め、くつろぎを約束。 Giulio Ghirardi

5.【ミノッティ】ライフスタイルの可能性を広げるデザインと機能の新境地

ゆったりしたプロポーションが極上のくつろぎをもたらす、モジュールソファ「ラッフル」。 Hearst Owned

フィエラ会場(展示場)に約4500㎡に及ぶ「ミノッティ・パビリオン」を作り上げ、圧倒的なスケールで新作コレクションを発表。マルシオ・コーガン、nendo、ジャンピエロ・タリアフェッリら6組のトップ・デザイナーたちが、それぞれの視点からミノッティのラグジュアリーを解釈し、新作を展開しました。ガムフラテージがデザインしたモジュールシステム「ラッフル」など、3つのシステムソファがお目見えしたことも話題に。

マルシオ・コーガン / スタジオMK27のサイドボード「パサレラ」。 Hearst Owned

6.【B&B イタリア】創業60周年、時代のアイコンの家具を作り続けて

ダイニングテーブルと、マイケル・アナスタシアデスのチェア「メトリック」。 Hearst Owned

1966年の創業から60周年を記念し、ミラノ市内のストアで行われたブランドの歴史と未来を結ぶインスタレーションや、ブランド単体として25年ぶりにフィエラ会場へも出展したB&B ITALIA(B&B イタリア)。今年のコレクションでは13の新作を発表。ロナン・ブルレックやジャスパー・モリソン、アントニオ・チッテリオらそうそうたるクリエーターの作品が並びました。フォルマファンタズマによる、家具そのものの個性を際立たせる空間設計も見事。

ヴァン・ドゥイセンがデザインしたラタン編みシェーズロング「モーア」。 Hearst Owned

7.【モルテーニ】パラッツォで繰り広げられる豊かな居住空間の理想形

さらに進化したワードローブシステム「グリスマスター」。 Hearst Owned

ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンがクリエイティブディレクターに就任して10年を迎えたMOLTENI&C(モルテーニ)。昨年オープンしたパラッツォ・モルテーニでコレクションが発表されました。瀟洒な邸宅を思わせる部屋の中で、リビングやワードローブシステム、ダイニング、キッチンなど、シームレスにつながる上質なライフスタイルを提案。ヴァン・ドゥイセンをはじめとするクリエーターたちの新作は、どれも洗練された居住空間の源になってくれます。

クリスティアン・モハデッドの新作アームチェア「コルセット」。 Hearst Owned

8.【ポルトローナ・フラウ】名作「アーチボルド」のモジュールソファがデビュー

「アーチボルド」シリーズの最新作。 Hearst Owned

新作コレクションのテーマ「トゥルーオーバータイム」が意味するのは、時と共に価値を育てていくデザインの在り方。それを体現する一つがジャン・マリー・マッソーの名作「アーチボルド」です。2009年にアームチェアとして発表され、今年、モジュールソファとなって登場。アームチェアの美学を受け継ぎながら、より豊かで心地よいボリュームと、現代のライフスタイルにマッチする柔軟な有機的フォルムへと進化を遂げました。

フェイ・トゥーグッドのナイトコレクション。 Hearst Owned

9.【カッシーナ】心地よさとディテールが共存する華やかなプロダクツ

「アルディス」が醸し出すモダンな空間。 Hearst Owned

CASSINA(カッシーナ)が今年フォーカスしたのは「マテリアル・インテリジェンス」という、建築的ディテールとプロダクトとの調和。パトリシア・ウルキオラが手掛けたソファ「アルディス」は、ひと目で柔らかさが感じられるボリュームと、モジュールで広がる建築性を兼ね備えています。このプロダクトのために開発された、サテンのようなつややかさと軽さをもつファブリックも魅力の一つ。鮮やかな発色も相まって、カッシーナらしい華やかさが評判を呼びました。

昨年から加わったキアラ・アンドレアッティの新作アームチェア「プリンティ」。 Hearst Owned

10.【フレックスフォルム】“私たちと語り合う家具”をテーマにコレクションを発表

アームチェア「ジュスティン」も、チッテリオの作品。 Hearst Owned

家具は人生の背景ではなく、日々のリズムを形づくる存在として私たちと静かに語り合う――そんな思いを込めて「THE PRIVATE LIVES OF OBJECTS」をテーマに新コレクションを発表したFLEXFORM(フレックスフォルム)。インドアコレクションでは、40年以上にわたりこのブランドのアイデンティティを築いてきたアントニオ・チッテリオによる有機的なソファ「クインシィ」や、ベッド「ラウンジスケープ」などの多数の新作が注目を集めました。

ベッドを彫刻的な存在として解釈した「ラウンジスケープ」。 Hearst Owned

初出:リシェスNo.56 2026年6月26日発売

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