1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. 「普通預金に置くのはもったいない」銀行員の勧めで“1000万円”を投資に入れた30代女性、1年半後に通帳を見て“目を疑ったワケ”

「普通預金に置くのはもったいない」銀行員の勧めで“1000万円”を投資に入れた30代女性、1年半後に通帳を見て“目を疑ったワケ”

  • 2026.10.2
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!元銀行員のTETSUです。

「まとまった貯金を普通預金に置くのはもったいないですよ」

そう銀行窓口で声をかけられ、おすすめされるがままに投資を始めてはいませんか?親身な提案に見えても、金融機関側の販売方針や手数料体系が色濃く反映されているケースは少なくありません。仕組みを理解しないまま購入すると、未曾有の市場暴落に直面した際、取り返しのつかない損失を抱えるリスクがあります。

今回は、コツコツ貯めた1,000万円を人気の毎月分配型投資信託へ投じたものの、資産が激減してしまった30代女性の事例をご紹介します。

コツコツ貯めた1,000万円を人気の毎月分配型投資信託へ

A子さんはある日、給与振込や生活費決済で利用しているB銀行の窓口で声をかけられたそうです。

「A子さま。これだけ口座に残高があるのに寝かせておくのはもったいないと思います。資産運用にご興味はございませんか?」

A子さんは実家暮らしで倹約家ということもあり、コツコツと貯めてきた預金が一千数百万円あったそうです。

銀行員が勧めてきたのは、毎月分配型投資信託Cファンドでした。当時、Cファンドは「高い分配金が得られる」と大人気。1,000万円あたり毎月約3万円ほどの分配金を受け取れたほか、運用実績に応じて、多い時には数十万円のボーナス分配が行われていました。

A子さんは、高い分配金に魅力を感じただけでなく、銀行から勧められた安心感から、Cファンドを1,000万円購入しました。

当時A子さんは、「毎月の分配金は旅行やちょっとした贅沢に使おう。高額なボーナス分配は貯蓄に回して将来に備えよう」と考えていたそうです。

その後、A子さんは期待どおりに分配金を受け取り、「こんなに簡単にお金が増えるのか。なぜ、もっと早く投資しなかったのだろう」と考え、家族や知人に「こんな商品があるよ」と勧めたといいます。

投資した1,000万円がわずか400万円に!

undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ところが、A子さんがCファンドを購入して約1年半後、未曾有の金融危機が発生し、世界経済は大混乱に陥ります。いわゆるリーマン・ショックです。

リーマン・ショックでは世界の株式市場が大幅に下落し、多くの株式ファンドの基準価額も大きく値下がりしました。A子さんが保有するCファンドも基準価額がズルズルと値を下げ、60%を超える下落となりました。

通帳を見たAさんは目を疑いました。時価評価額で見ると投資した1,000万円が400万円以下になってしまったのです。それまで景気よく出ていたボーナス分配もピタリと止まり、毎月の分配金も大幅に減額。A子さんの夢は一瞬で崩れ去りました。

A子さんからは、「TETSUさん、どうしたらよいのでしょうか?ここまで値下がりしてしまったので解約できません」「購入したB銀行に問い合わせても『基準価額の回復を待つしかない』の一点張りで…」と相談を受けました。

正直な話、私もどうするべきか明確な答えは出せませんでした。「どれくらいの期間で、どの程度回復するのか分からない」「もっと下落する可能性すらある」と考えたからです。

その後、私は転勤したため、A子さんとお会いする機会はなくなりましたが、たまに「A子さんはどうしたのだろうか?」と思い出すことがあります。

仕組みを理解した自己判断で資産を守ろう

銀行窓口などで勧められる毎月分配型投資信託は、一見魅力的ですが市場暴落時の下落リスクが大きく、分配金の一部が元本の取り崩し(特別分配金)から支払われている場合もあります。

金融機関の提案には手数料などの事情も影響するため、1社のセールストークを過信せず、複数の商品や機関を客観的に比較検討することが大切です。また、分配金がどこから算出されているのか仕組みを正しく把握し、特定の利益に関与しない独立系FPへ相談するのも有効な対策となります。

大切な資産を守るため、メリットだけでなくリスクの構造を理解したうえで慎重に運用判断を行いましょう。


※記事内のエピソードは個人の事例であり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。
※資産運用には元本割れのリスクがあります。実際の投資判断や契約に際しては、必ずご自身で最新の一次情報を確認し、必要に応じて専門家へご相談のうえ、自己の責任において行ってください。

執筆:TETSU
元銀行員、保険会社勤務後、専業Webライターとして活躍。

の記事をもっとみる

注目コンテンツ