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同僚を飲み会に誘わない自分を、気遣いだと信じたかった話

  • 2026.8.10
ハウコレ

まっすぐ聞かれた瞬間、用意していたはずの答えが先に口をついて出ました。気遣いという名前を付けてきたものの正体に、私はその場で向き合うことになります。

幹事用のメモには、いつも4人分の名前だけを書き込んでいました。

書かなかった1人

同じ課には、私と彼女を入れて5人います。月に1度ほどの飲み会で店を決めるのは私の役目で、誘いの連絡を送る相手はいつも3人でした。入社してすぐの歓迎会を「ごめん、その日は用事があって」と断られてから、彼女を誘わないことが、そのまま当たり前になっていたのです。

コピー機の前で

その当たり前が揺らいだのは、コピー機の前で2人になったときでした。「あの飲み会、私も行ってみたいなって思ってて」用紙をそろえながらの、なんでもない口調でした。私はとっさに「誘っても来ないと思ってた」と答え、「気を遣ったつもりだったの」と言い足しました。口に出しながら、それが半分しか事実でないことを、自分が一番分かっていました。

気楽さの正体

誘わなかった理由は、気遣いだけではありませんでした。あの飲み会は、半分が仕事の愚痴の場です。真面目な彼女は、同期の中で唯一昇進している。だから、手を抜かない彼女が同じ席にいたら、口が重くなります。誘わないほうが、私たちには気楽でした。断られた過去は、その言い訳にちょうどよかったのだと思います。言い足したあとの短い沈黙の間、コピー機の排紙音がやけに大きく感じられました。

そして...

数日後、彼女のほうから「お昼、一緒にどうかな」と声をかけてくれました。「うん。行きたい」自分の返事が思ったよりすぐに出たことに、少しだけ救われた気がします。次の飲み会には、彼女も誘いたいと思います。

(30代女性・事務職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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