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李禹煥のドローイングと彫刻にフォーカスした個展が「スカイザバスハウス」で開催

  • 2026.8.4
李 禹煥《Relatum》1975/2015、キャンバス、鉄棒、 h.194 x w.161 x d.5 cm( キャンバス )、 h.140 x dia.3 cm( 鉄棒 ) 、h.40 x w.50 x d.30 cm(石)、 撮影:表恒匡 協力: SCAI THE BATHHOUSE

東京・谷中の「スカイザバスハウス(SCAI THE BATHHOUSE)」で、2026年8月4日(火)から李禹煥の個展『李禹煥:Work on Paper / Sculpture』が開催される。素材の物質性に着目しながら平面と立体を横断する李の仕事を、1970年代から近年にかけて制作されたドローイングと彫刻を通して紹介する。

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1936年生まれの李禹煥は、1956年に来日。60年代後半から本格的に制作を開始し、戦後日本美術における重要な動向「もの派」を牽引した。

本展に登場するドローイングのなかでも、70年代後半から80年代初頭に木炭や水彩で描かれたものは「反復する行為」の痕跡で「時間の経過」を表現する同時期の代表作《線より》や《点より》を想起させる。一方で、荒々しい筆致がのちに発表される《風より》や《風と共に》の混沌とした展開を予兆するようであるのも興味深い。

80年代後半を迎えるころには抑制された筆づかいによって空白が目立つようになり、2000年代以降になると、ほんのわずかな筆跡と周囲に残された空白の共鳴へと意識が向けられる。「描く」行為が作家の自己表出であるなら、余白はその外の世界を示唆するものといえる。

李はまた、絵の具や木炭といった画材や支持体である紙を、伝統的な芸術における表象や意味の領域から解放し、「“もの”と“もの”」としての関係性を提示する。

<写真>李 禹煥《無題》1979、紙に鉛筆、28 × 37.5 cm

撮影:宮島径

こうした「すべては相互に関連し合っている」という世界観は彫刻作品にも通底。今回展示される3点では、それぞれ石と、異なる形状の鉄が組み合わされている。石は人類以前から存在し、自然や宇宙を感じさせる素材であり、石から生成される鉄は人工物や近代の象徴だ。曲がったステンレスの棒や、一辺がへこんだ鉄板は、物質間に作用する見えない力学を喚起する。ここでも李は、「ものともの」それから「ものと人」「ものと場所」との関係を問いかけている。

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会場となる「スカイザバスハウス」は、200年の歴史を持つ由緒ある銭湯「柏湯」を改装したギャラリー。瓦屋根のほか、外観などに張られたタイルにその由来を感じさせるが、内部に入ると白い壁面のニュートラルな空間が広がる。ギャラリーの創設は1993年。以来、精力的に国内外のアーティストを紹介し、日本の現代アートシーンを率いてきた。

そんな「スカイザバスハウス」では4年ぶりの個展となる『李禹煥:Work on Paper / Sculpture』は、イタリア・ヴェネツィアのサン・マルコ・アート・センターほか海外3都市での展覧会と同時開催となる。

現代と過去が交差する特別な会場で、描かれたもの同士だけでなく、鑑賞者や、その空間そのものとの関係性まで問いかける李禹煥の作品と対峙したい。

李禹煥:Work on Paper / Sculpture
会期/2026年8月4日(火)〜10月10日(土)
休廊/日・月・祝日
会場/SCAI THE BATHHOUSE
住所/東京都台東区谷中 6-1-23

※夏季休廊 8月8日(土)〜 8月17日(月)

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