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『方丈記』に登場する「庵」を起点に現代を見つめ直す企画展が21_21 DESIGN SIGHTで開催

  • 2026.7.29
2m26「niwatorigoya」(2022年)撮影:Yuki Okada

企画展『方丈記に学ぶ –生きるを編み直す小さな建築–』が、2026年8月28日(金)から21_21 DESIGN SIGHTで開催される。展覧会ディレクターを務めるのは、建築家の塚本由晴。会場には、江頭慎、大室佑介+川長組、小渕祐介+中村 純、2m26(ドゥー メートル ヴァンシス)、山口晃ら全8組がそれぞれ構想した現代の「方丈庵」が並ぶ。

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『方丈記』は、鴨長明が13世紀初頭に書いたとされる作品。うつろい続ける世の無情を前にした人間の生き方が記されており、清少納言の『枕草子』、兼好法師の『徒然草』に並ぶ、日本の古典文学における「三代随筆」と称される。

長明は執筆時、一丈四方(約9㎡)の小さな建築「方丈庵」に住んでいた。実物は現存しないが、これを描写する言葉や概念は時代を超えてよみがえり、さまざまな実践を生み出してきた。

<写真>大室佑介+川長組「川崎長太郎の物置小屋再建」(2015年)撮影:若林勇人

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企画展『方丈記に学ぶ –生きるを編み直す小さな建築–』の会場内、ギャラリー2には、建築家で美術家の江頭慎、建築家と研究ユニットによる大室佑介+川長組、研究者と建築家が組んだ小渕祐介+中村純、京都を拠点とする建築・施工スタジオ、2m26(ドゥー メートル ヴァンシス)、美術家の山口晃という5組が構想した「方丈庵」が立ち並ぶ。なかには、実際に内部へ入れるものも。

<写真>山口晃によるスケッチ(本展展示予定作品)

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さらに、ギャラリー1の入り口には、アートディレクターでグラフィックデザイナーの田部井美奈、サンクンコートには建築家と企業、造園・ランドスケープユニットらが協働した正田智樹+竹中工務店+veigが手掛けた「庵」も登場。

そのギャラリー1では、展覧会チームによるリサーチをもとにした展示が行われる。『方丈記』から読み取ることができる要素を手がかりに、長明が住んだ庵を検証的に再現する空間展示に加えて、この作品が読み継がれてきた軌跡を、写本や解説・翻訳本などでたどる。また、美術家の須田悦弘による作品が、会場内の思いがけない場所にひっそりと佇んでいるので、展覧会をめぐりながら探してみたい。

<写真>正田智樹+竹中工務店+veigによる庵 スケッチ

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ディレクターの塚本由晴は、災害や飢饉、人間関係のストレスなどに苦しめられた長明と現代人の共通点を指摘し、本展を「方丈庵を召喚して小さな建築を構想し、いつのまにか産業や制度によって編まれてしまった私たちの生を、もう一度自分たちで編み直すきっかけを掴む試行」と位置づける。

文学作品でありながら、建築の本質を問う書としても知られる『方丈記』。長明が執筆の際に身を置いたわずか9㎡の庵を、現代の建築家や美術家が構成したら、どのようなものになるのか——自分たちの暮らしを見つめ直すきっかけをくれそうな展覧会だ。

<写真>2m26「niwatorigoya」(2022年)撮影:Yuki Okada

21_21 DESIGN SIGHT企画展『方丈記に学ぶ –生きるを編み直す小さな建築–』
会期/2026年8月28日(金)〜2027年1月11日(月・祝)
会場/21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
住所/東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン

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