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「2人がかりで、部屋から運び出されたよ」実の兄の精進落としで酔いつぶれた弟。終始酔い潰れた姿に感じた本音

  • 2026.8.2

静かなはずの精進落とし

祖父を見送った日の、精進落としの席でのことです。

読経も火葬も終え、あとは親族で故人を偲びながら、静かに食事をするだけのはずでした。

広間には、遠方から集まった親族が顔をそろえていました。

久しぶりに会う顔もあり、祖父の思い出を語り合う、落ち着いた時間が続いていたのです。

私は末席のほうで、伯母たちの昔話に耳を傾けていました。

祭壇に飾られた祖父の遺影も、どこか穏やかに見えたほどです。悲しみの中にも、どこかほっとするような、そんな席だったと思います。

酔いつぶれていく親戚

異変に気づいたのは、上座のあたりがざわつき始めたときでした。

祖父の弟が、いつのまにか、ずいぶんと酒を過ごしていたのです。

その人にとって、亡くなった祖父は実の兄にあたります。

もともと、少し風変わりなところがあると聞いてはいました。

それでも、まさかこの席で酔いつぶれるとは、思ってもみませんでした。

ろれつが怪しくなり、体が左右に揺れています。

周りの人が「そろそろお茶にしましょう」と声をかけても、うまく耳に入っていない様子でした。

近くにいた親族が、そっと湯呑みを差し出します。

けれど、もう座っているのもやっとで、テーブルに手をついてうなだれてしまいました。

介抱しようにも、本人は目を閉じたまま、されるがままになっていたのです。

私が驚いた光景

とうとう、大叔父は自分では立ち上がれなくなりました。

見かねた孫と、もうひとりの親族が、両側から肩を貸します。

そうして、酔いつぶれた大叔父は、2人がかりで部屋の外へと連れ出されていったのです。

「失礼だから」と小さくたしなめる声だけが、静けさの中に響いていました。

その光景を、私はただ呆然と見つめていました。

あとになって、私はこの日のことを、姉にぽつりと打ち明けたのです。

「2人がかりで、部屋から運び出されたよ」

姉は「実の兄のお葬式で、よりによってねえ」と、ため息をつきました。誰かを強く責めたいわけではありません。悪い人ではないことも、よく分かっているのです。

ただ、祖父を静かに送りたかったあの日に、あんな騒ぎになってしまったこと。そのことだけが、今もどこか、私の胸に引っかかったままなのです。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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