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「お持ち帰りをご遠慮いただいております」朝食バイキングでパンを持ち帰ろうとする客。だが、スタッフの一言で状況が一変

  • 2026.8.4
「お持ち帰りをご遠慮いただいております」朝食バイキングでパンを持ち帰ろうとする客。だが、スタッフの一言で状況が一変

楽しみにしていた朝食会場で

友人と出かけた一泊の旅行で、私がいちばん楽しみにしていたのが、翌朝の朝食バイキングでした。

焼きたてのパンや、地元の食材を使った彩りの良い料理が並ぶと聞いて、前の晩からずっと胸を躍らせていました。

朝、会場に入ると、湯気の立つ料理がずらりと並んでいました。

私はトレーを手に取り、好きなものを少しずつ選んで席へ戻ろうとしました。

ところが、すぐ近くのテーブルにいた家族連れの様子が、どうにも気になったのです。

続いていく持ち帰り

その家族は、取り皿ではなく、足元に置いた大きなバッグへ次々と料理を移していました。

パンを5個もつかみ、個包装のジャムやヨーグルトまで、まとめて詰め込んでいきます。

まるで、あとで食べる分をごっそり確保しているかのようでした。

目の前の光景に、私は思わず箸を止めてしまいました。楽しみにしていた朝食の空気が、少しずつ濁っていくようです。

そこへ、会場のスタッフが静かに歩み寄り、丁寧に声をかけました。

「朝食会場のお料理は、お持ち帰りをご遠慮いただいております」

ところが家族は手を止めず、悪びれもせずに言い返しました。

「あとで部屋で食べるだけだから、いいでしょう」

周りの客も気づき始め、会場には気まずい空気が漂いました。

せっかくの朝の時間なのに、誰もが落ち着かない様子で、そっと視線を泳がせています。

スタッフの毅然とした一言

それでもスタッフは引きませんでした。

一度下がると、今度は支配人らしき男性と一緒に戻ってきて、穏やかに、けれどはっきりと伝えたのです。

「恐れ入りますが、お持ち帰りはお断りしております。お食事はこの会場でお楽しみください」

落ち着いた物腰と、筋の通った言葉に、家族はばつが悪そうに顔を見合わせました。

しばらく黙り込んだあと、しぶしぶバッグから料理を取り出し、皿へ戻していきます。

詰め込まれていたパンやヨーグルトが、もとの場所へ返されていきました。

張りつめていた会場の空気が、そこでようやくゆるみました。

周りの客も、ほっとした表情で食事に戻っていきます。

私も冷めかけたスープを温め直し、あらためて朝食を味わいました。

毅然としながらも角を立てないスタッフの対応のおかげで、守られたのは料理だけではなく、みんなの気持ちの良い時間そのものだったのだと思います。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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