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「側溝の落ち葉を出そう」溢れそうな道路の水。だが、近隣住民の行動に心温まった瞬間

  • 2026.8.3
「側溝の落ち葉を出そう」溢れそうな道路の水。だが、近隣住民の行動に心温まった瞬間

水が道まで上がってきた

夜通し降った雨が細くなった朝、玄関を出ると道の端が池のようになっていました。

側溝の蓋の隙間から、茶色い水が盛り上がっています。

前の晩の風で、街路樹の葉と細い枝がまとめて落ちたようでした。

それが鉄の格子に貼りついて、水の逃げ道をふさいでいます。

傘をさしたまま立ち止まっていると、斜め向かいの家の方が長靴で出てきました。

片手に、園芸用の小さなスコップを持っています。

「側溝の落ち葉を出そう」

その方は傘を門柱に立てかけて、しゃがみました。

格子の隙間に手を入れ、貼りついた葉をひとつかみ引き出します。そのたびに、水がごぼりと音を立てて下がりました。

ほうきと軍手が集まってきた

犬を連れた方が、リードを短く持って足を止めました。

「うちにほうき、ありますよ」

そう言うと家へ戻り、竹ぼうきを二本抱えて出てきました。一本をこちらに差し出します。

「使ってください」

受け取って、蓋の上に散った葉を側溝から遠ざけるように掃きました。音を聞きつけたのか、二軒隣の玄関も開きます。

スコップを持った男性が、格子の反対側にしゃがみました。角を曲がってきた方は、軍手を何組も抱えています。

「手を切りますから、はめてください」

借りた軍手で葉をかき出しているうちに、道には七、八人が並んでいました。

顔は知っていても、話したことのない人ばかりです。

水が引いていく音

「そっち、まだ詰まってます」

「はい、こっちから押しますね」

上の側から順に葉をかき出して、詰まりを下へ落としていきました。

濡れた葉は重く、ひとかたまり抜くたびに水面が指一本ぶん下がります。

最後の枝が抜けると、たまっていた水が渦を巻いて吸い込まれていきました。

「ありがとう」

「助かったね」

誰が言い出したというでもなく、その言葉があちこちで交わされました。

集めた葉は、持ち寄った袋にいくつも収まっています。

作業は三十分ほどで終わりました。スコップを洗いながら、最初にしゃがんだ方が空を見上げます。

「まだ降りますね」

その言葉のとおり、夕方からまた強い雨になりました。

窓から見た道に水は上がらず、格子へ吸い込まれていく音だけが夜まで続いていました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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