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教師を愛した“女子高生”が不倫妻へ…「禁断の恋」を演じ分けてきた人気女優とは?

  • 2026.8.5
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2016年9月、「第4回ウーマン オブ ザ イヤー」授賞式に出席した上戸彩(C)SANKEI

教師に心を寄せる女子高校生と、夫以外の男性にひかれていく妻。同じ「許されない恋」でも、その立場は大きく異なる。その両方を演じてきたのが上戸彩だ。

2003年放送のTBS系ドラマ『高校教師』では、教師との危うい関係に踏み込む教え子を演じた。それから11年後、2014年放送のフジテレビ系ドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』では、自ら一線を越えてしまう既婚女性に。上戸の出演作を振り返ると、際どい恋愛を異なる角度から演じ分けてきた振れ幅が見えてくる。

教師との恋に揺れる『高校教師』の教え子

『高校教師』で上戸が演じたのは、女子高校生の町田雛。藤木直人演じる教師・湖賀郁巳と出会い、教師と生徒という境界を越えた関係へ踏み込んでいく。

当時の上戸は10代。明るく健康的な印象でも知られていたが、本作で向き合ったのは、単純な青春の恋とは呼べない重い題材だった。

相手は大人であり、自分を指導する立場の教師でもある。雛の思いが純粋であればあるほど、関係の危うさは強くなる。好きという感情だけでは乗り越えられない立場の差が、物語に緊張感を生んでいた。

上戸の演技から感じられるのは、大人びた強さと、まだ大人にはなりきれない不安定さだ。自分の感情にまっすぐでありながら、その先に何があるのかまでは見通せない。雛の危うさは、激しい言動だけではなく、ふとした表情にもにじんでいた。

『婚カツ!』で見せた軽やかな恋の距離感

ただし、上戸の恋愛ドラマが重い作品ばかりだったわけではない。

2009年放送のフジテレビ系ドラマ『婚カツ!』では、飛田春乃を演じた。中居正広演じる雨宮邦之の幼なじみで、婚活をめぐる騒動の中、長年そばにいた相手との距離が少しずつ変化していく役どころだ。

教師と教え子のような明確なタブーがあるわけではない。身近すぎる相手だからこそ素直になれず、周囲の恋愛模様も絡んで関係が揺れる。シリアスな禁断愛とは対照的な、どこかコミカルでもどかしい恋だった。

ここでの上戸は、相手を思う気持ちを明るさの中に隠してみせる。深刻さだけに頼らず、会話のテンポや親しみやすい表情で恋心を伝えられることも、上戸の強みなのだろう。この軽やかな作品を挟んでいるからこそ、その後の『昼顔』で見せた変化はいっそう鮮明に映る。

11年後の『昼顔』では不倫妻に

『高校教師』から11年後、上戸が『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』で演じた笹本紗和は、結婚生活を送る主婦だった。

平凡な日々の中で、斎藤工演じる高校教師・北野裕一郎と出会い、次第にひかれていく。しかし、紗和にも北野にも家庭がある。思いを通わせることは、そのまま誰かを傷つける行為になってしまう。

興味深いのは、ここでも恋の相手が「高校教師」であることだ。

『高校教師』では、上戸は守られるべき生徒の立場にいた。一方の『昼顔』では、結婚している大人として、自分の選択に責任を負う立場にいる。同じ教師との禁断の恋でも、背負うものはまったく違う。

紗和は最初から大胆な不倫妻として登場するわけではない。戸惑い、ためらい、自分に言い訳をしながら、それでも北野への思いを止められなくなっていく。上戸はその変化を、派手に悪女を演じるのではなく、日常の中に少しずつ生まれる熱として表現した。

「禁断」の中で立場を反転させた上戸彩

教え子だった雛と、妻である紗和。2人を単純に「される側」と「する側」に分けることはできない。それぞれに自分の感情があり、自ら選んだ行動もある。

それでも、社会的な立場が反転していることは確かだ。

10代の上戸は、大人との境界を越えようとする少女の危うさを演じた。30代を迎える頃には、家庭を持つ大人が境界を越えてしまう迷いと責任を演じている。その間には、『婚カツ!』のような明るい恋愛コメディもあった。

上戸彩が演じてきたのは、ただ「恋をする女性」ではない。相手との関係によって、無邪気さにも、可笑しさにも、罪深さにも変わる感情だ。

禁断の教え子から不倫妻へ。同じ際どい恋を繰り返したのではなく、立つ場所を変えることで、恋の危うさそのものを違って見せた。その振れ幅にこそ、俳優・上戸彩の歩みが表れている。


※記事は執筆時点の情報です

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