1. トップ
  2. お座敷はなかなか行けないけれど…2年に1度の特別な舞台からのぞく芸妓の世界とは?【さっぽろ芸妓日記vol.45】

お座敷はなかなか行けないけれど…2年に1度の特別な舞台からのぞく芸妓の世界とは?【さっぽろ芸妓日記vol.45】

  • 2026.7.30

札幌で芸妓をしております、「こと代」と申します。 「芸妓」といえば、京都のイメージが強いと思います。
しかし北海道にも開拓期から道内各地に花柳界がございました。
現在は札幌のみになってしまいましたが、「さっぽろ 名妓連」には11名の芸者衆が所属し、毎日お稽古、お座敷などで活動しております。

Sitakke

連載「さっぽろ芸妓日記」では、札幌の花柳界の歴史や 文化などをご紹介していきたいと思います。お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願いいたします!

札幌をどりで私たちの世界を身近に

札幌芸者衆による踊りの会「札幌をどり」の開催が11月に決定しました!

「札幌をどり」は、2年に一度開催している札幌芸者衆の踊りの会です。

お座敷文化や芸者の世界は、普段なかなか触れる機会が少ないもの。
だからこそ、この公演を通して、少しでも私たちの世界を身近に感じていただけたら…という思いですでに準備が始まっています。

「芸者衆の公演を観るのは初めて」という方も大歓迎!
どなたでも気軽にお楽しみいただける内容となっています。

前回の札幌をどりでは、私は初めての「立役(男役)」として出演させていただきました。とても華やかな雰囲気であっという間のひととき!

今回はお稽古のことや準備の舞台裏をお伝えし、札幌の花柳界を少しのぞいていただけたらと思います。

東京からお師匠が

札幌をどりで踊る演目は、日々のお座敷用の踊りとは流派が違います。

普段のお稽古は欠かさずに週3回。
それに加えて、東京からお師匠さんが月に一度札幌のお稽古に来てくださるので週末に札幌をどり用集中お稽古が入るなどして、並行して進めていきます。
今は月に一度ですが、本番が近づくにつれてどんどんとお稽古も増えていく予定です。

今回私は立役(男役)で「越後獅子」という演目を踊らせていただきます。

Sitakke
以前もお伝えさせていただきましたが宙に浮く!?アクロバティックな動きもあります

様々な小道具が出てきまして、それを使って『魅せる』というのが重要なのですが…
これがとても難しいです。

アクロバティックな演目になっているので、いつもお稽古は汗だく!

以前お伝えした筋トレを始めたのもこのため…というのも大きな理由です。まだまだ体力不足です!笑

札幌をどりならでは

Sitakke

普段のお座敷では、披露させていただいているのは1~2分程度の短い「小唄振り」(こうたぶり)。
ですが、お舞台になると「段もの」といって、長唄(その名の通り、長い曲)を踊ります。
例えば私が今回踊る越後獅子は15分ほどあって、普段よりずっと覚える量が多く苦労しております…。
でも、長唄は物語性や表現の幅が大きいのが魅力。世界観をしっかりとお伝えできるように意識してお稽古しています。

北海道にいながらほかの芸者衆の踊りと伝統に触れられる

札幌をどりでは毎回、全国の花街からゲストをお迎えしています。

今年は、名古屋の芸者衆のみなさまにご出演いただくことになりました。
北海道で他の地域の芸者衆の踊りを観られるのも、この公演ならではの見どころのひとつです。

地域によって演目や雰囲気はがらりと変わります。
名古屋ならではの演目は「名古屋甚句」。大相撲の巡業などで歌われた囃子歌「相撲甚句」を起源としています。
こうしたそれぞれの「ご当地ソング」があるのが楽しく、私たちも楽しみにしています。

グッズも自分たちで

Sitakke
前回踊らせていただいた、“雨の五郎”という演目のお衣装を身にまとって

さらに、毎回ご好評いただいているオリジナルグッズも販売予定です。
自分たちで「あったらいいなー」と思うグッズを考え、写真を選んだりデザインを決めたりするのも芸者衆で行っています。
現在、「あれがいいかな?」「これも面白いかも!」と試行錯誤しながら準備を進めていますが忙しいながら楽しい時間です。

札幌をどりは11月7日の開催。お舞台ならではの臨場感をぜひ体感してもらいたいと思っています。

唄、三味線に加え、笛や小鼓・大鼓・太鼓なども入り、華やかで迫力のある演奏で舞を踊ります。お衣装も豪華ですので注目していただきたいです。

お座敷よりもさらにお気軽に日本の伝統芸能に触れていただける機会、私たちもみなさまにお会いできるのを楽しみに、お稽古に準備にまだまだ励みたいと思います!

***
連載さっぽろ芸妓日記」
文:さっぽろ名妓連 こと代
<「こと代」プロフィール>
札幌生まれ、札幌育ち。2018年にお披露目して以降、現在も最北の花柳界「さっぽろ 名妓連」で芸妓として活動中。開拓期から続く北海道の花柳界文化をたくさんの方に 知っていただくべく日々奮闘中。飼い猫達と遊ぶことが日々の癒し。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ