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「10日空けただけなのに…」帰省から戻った30代夫婦→タワマン20階ベランダで絶句した“異様な光景”【一級建築士は見た】

  • 2026.8.20
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

「10日家を空けただけなのに、ベランダに鳥の巣ができたんです。中には、卵が2つ」

そう話すのは、3年前、駅近の大規模タワーマンション(築8年・3LDK・70㎡、約8,800万円)の20階に住まいを買ったLさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。

内覧のとき、営業担当から「高層階は虫が少ないですよ」と聞き、実際そのとおり。バルコニーは共用部分との説明も受けていましたが、鳥の巣までは誰も想定していませんでした。お盆の少し前、ベランダの隅に小枝が数本。20階まで鳥が来るとは思わず、風で飛んできたのだろうと放っておいたまま、10日ほどの帰省に出かけました。戻ってベランダの窓を開けると、小枝は巣の形になり、白い卵が2つ並んでいたのです。

20階でも、鳩は来る

街の鳩(ドバト)はもともと崖に巣を作る鳥で、高層階は本来のすみかに近い環境。とくにベランダの隅や物陰は、雨風をしのげて外敵も来ない安全地帯です。人の出入りが絶えた帰省中は、鳩にとってなおさら落ち着ける環境でした。鳩はふつう、卵を2個ずつ産みます。「高層だから鳥は来ない」のではなく、鳩にとっては「高層だから好都合」だったのです。

卵があると、勝手に撤去できない

管理会社に連絡して教わったのは、意外なルールでした。野生の鳥や卵は、鳥獣保護管理法で捕獲や採取が禁止されています。ヒナや卵のある巣は、巣立ってから取り除くのが基本。知らずに撤去すると罰則の対象になり得ます。

自宅のベランダでも、卵の後では手を出せません。対処できるのは「作りかけで卵のない巣」まで。卵は約16〜18日でかえり、ヒナは約1か月〜1か月半で巣立ちます。戸惑いつつ、夫婦は見守ることを選びました。

Lさん夫婦はどう対応したのか

ベランダの物を減らして、フンの被害を抑えました。巣立ちを確かめてから手袋とマスクで撤去し、床を洗って消毒。防鳥ネットも考えましたが、タワマンでは風で飛ばされ得る物の設置を認めない規約が多く、見送り。

代わりに、小枝が持ち込まれていないか、ふだんから目を配る習慣にしました。見つけた日はその場で片づけ、以来、巣は作られていません。

ベランダは「空の生き物との接点」でもある

高層の眺望と虫の少なさは、この住まいの確かな魅力です。一方で、空に近いベランダは、空の生き物との接点でもあります。以下を確かめてみてください。

・小枝を見つけたら、卵を産まれる前に取り除く――対処できるのは「作りかけ」まで
・旅行や帰省で長く空ける前は、ベランダをさっと確認――小枝があれば片づけてから出発を
・卵やヒナがいたら勝手に撤去しない――巣立ちを待つのが基本(迷ったら自治体の窓口へ相談を)
・巣立ちの後は手袋・マスクで速やかに撤去し、清掃と消毒を
・ネットなど風で飛ばされる恐れのある物は設置不可の規約が多い――再訪の防止は、日ごろのちょっとした見回りで

先客の正体と決まりを知っていれば、20階のベランダは、また気持ちよく風の通る場所に戻ります。

参考:
ハトの生態と対策(立川市)
ハトが巣をつくってしまった(世田谷区)


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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