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“4,000万円の別荘”を購入した50代夫婦→20年後、息子家族に“500万円”で譲ろうとするが…税理士から告げられた“想定外の宣告”

  • 2026.8.4
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

早めに子どもや孫へ財産を残したいと考えている方もいるのではないでしょうか。「無償だと贈与税がかかるだろうし、相場より低い価格で売れば大丈夫だろう」そう考えて、家族間だからと相場より低く財産を売却するケースは少なくありません。

しかし、その結果、思わぬ税負担が生じる可能性があります。54歳の男性・Bさん(仮名)も、安価で財産を息子に譲ることにした一人です。

息子のためだったのに…

Bさんは妻と都内で暮らす商社勤務の会社員です。息子は就職を機に実家を離れ、すでに独立。

そんなある日、嬉しい報告がありました。

「来年の春には子どもが生まれるんだ!」

息子からの吉報にほっこりした気持ちになったそうです。そこで、Bさんは、20年前に地方に4,000万円で購入した別荘を、息子家族に譲ることに決めました。

「タダであげると贈与税がかかるよな。500万円で売れば問題ないだろう」と考え、500万円で売買することにしました。

売買の手続きのため、名義変更について司法書士に相談したところ、思いがけないことを言われました。「売却相場より安く売るということですね。そうなると、税金の問題が生じるかもしれません。念のため、税理士に相談した方がいいかもですね」

「贈与ではなく売買にしたから、税金はかからないはずだけど…」と思いながらも、税理士に相談することに。

しかし、税理士から言われたことは、Bさんの考えを覆す内容だったのです。

低額譲渡は贈与税がかかる?

「売買であれば、贈与税は関係ないと思われるかもしれません。ですが、時価より著しく低い価額で譲り受けた場合、時価と実際に支払った金額との差額は、贈与により取得したものとみなされる可能性があります」

「著しく低い価額」に当たるかどうかについて、一律の基準はありません。個別のケースごとに判定することになっています。

Bさんのケースでは、時価2,000万円ほどの別荘を500万円で売却しようとしており、売却価格は時価の4分の1です。そのため、時価との差額について贈与税がかかる可能性があると説明されました。

贈与税はいくらになるのか?

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

仮に、別荘の時価2,000万円と売却価格500万円との差額である1,500万円が、息子への贈与とみなされた場合、贈与税はいくらになるのでしょうか。

Bさんの場合、贈与を受けた年の1月1日時点で息子は18歳以上であり、直系尊属である父親からの贈与です。今回のケースでは、一般税率より低く設定されている特例税率を適用することができます。

まず基礎控除110万円を差し引きます。

1,500万円-110万円=1,390万円

基礎控除後の金額は1,390万円となり、特例税率40%、控除額190万円を使って計算します。

1,390万円×40%-190万円=366万円

このケースでは、息子に約366万円の贈与税がかかる可能性があります。

「息子に負担をかけるところだった…」

Bさんは売買契約や名義変更を行う前だったこともあり、売買をとりやめたそうです。

「大丈夫だろうという思い込みで、息子に大きな負担を与えるところでした」

そう話すBさんは、ほっとした様子でした。

家族間で財産を安く売買することが、問題になるわけではありません。ただし、時価より著しく低い価格で譲ると、思わぬ贈与税が発生する可能性を知っておく必要はあります。

大切なのは、安易に財産を渡すのではなく、その後に生じる税負担まで含めて計画を立てることです。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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