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骨折で1ヶ月入院した70代母→病院「個室しか空いていない」と言われOKするが…退院時、請求書を見て50代娘が“青ざめたワケ”

  • 2026.8.4
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、お母さまの入院に付き添った50代のAさんの体験談です。

「高額療養費があるから支払いは6万円ほどで収まる」と考えていたものの、退院時の請求書には差額ベッド代として30万円が加わっていました。

制度の対象になる費用とならない費用の線引きを、Aさんの経験からご紹介します。

退院の日、請求書は40万円近くになっていた

70代のお母さまが自宅で転んで骨折し、ひと月ほど入院したときのことです。

50代娘のAさんが受け取った請求書の合計は、40万円近くになっていました。「入院費は6万円ほどで収まると思っていたので、桁を見間違えたのかと思いました」Aさんは青ざめました。

お母さまの収入は年金だけで、年間200万円ほど。70歳以上の一般的な所得の区分にあたります。

入院の手続きのとき、病院から「今は個室しか空いていません」と言われ、Aさんは書類にサインをしました。高額療養費制度があるから支払いは抑えられると考えていたのです。

対象になるのは、健康保険が使われる医療費だけ

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

高額療養費は、ひと月に支払う医療費の自己負担に上限を設ける制度です。

お母さまの区分では、ひと月の上限は61,500円でした(70歳以上・年収約370万円以下の区分。2026年8月からの金額で、それまでは57,600円)。

ただし、この上限に含まれるのは、健康保険が使われる医療費だけです。

差額ベッド代(特別療養環境室料)や入院中の食事代、日用品などは健康保険の対象外で、上限額とは別に支払います。

お母さまが入った個室は1日10,000円。30日で30万円が、61,500円とは別に加わっていたのです。

個室を勧められても、断れる場合がある

差額ベッド代には、病院側が守るべき決まりがあります。

厚生労働省の通知では、料金などを明示した文書に患者側の署名を受けることで同意を確認するとされています。

そして、治療上の必要がある場合や、大部屋が満床で実質的に患者が選んだとはいえない場合には、特別の料金を求めてはならないとされています。

Aさんが同意書の控えを見直したところ、料金の記載や説明が十分とはいえない部分がありました。Aさんは病院に相談し、内容を確認してもらうことにしたといいます。

高額療養費制度の対象とならない費用を知っておく

高額療養費は心強い制度ですが、入院にかかるお金のすべてを抑えてくれるわけではありません。

個室を勧められたときは、1日いくらかかるのか、断ることはできるのか、同意書に何が書かれているのかを、その場で確認してみてください。

差額ベッド代は病院や部屋の種類によって金額が変わります。入院が長引けば、上限額を大きく上回る支払いになることもあります。

上限額の外側にある費用にどう備えるかまで考えておくことが、入院時の家計を守ることにつながります。


執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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