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「まさかこんなことになるとは…」夫が事故死→“遺産1,800万円”を相続することになるが…20代妻を襲った“デジタル遺産の悲劇”

  • 2026.8.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

通帳レス口座の普及が進む現代では、アプリで管理するネット銀行だけでなく、メガバンク・地方銀行でも無通帳の口座が増えています。また、資産運用をネット証券などで管理している人も多く、スマホやタブレットで手軽に取引できるのが魅力です。

一方で、アプリ管理ならではのデメリットにより、相続時に思わぬトラブルにつながる事例も起きています。今回は、貯蓄をすべてネットバンクで管理していた夫が亡くなったことで、デジタル遺産の把握に苦しんだ妻の事例を紹介します。

「貯蓄1,800万円」をすべてアプリで管理していた男性

20代の男性・Aさん(仮名)はフリーランスとして働いており、妻と二人暮らしです。

給与口座はネットバンクに設定しており、その他の資産もすべてアプリで管理していました。資産総額は1,800万円。内訳は以下のとおりです。

  • ネットバンク口座:400万円
  • 地方銀行の無通帳口座:200万円
  • ネット証券の運用分:1,200万円

Aさん夫婦は共働きであり、毎月20万円ずつを夫婦の共有口座に入金して生活費に充てていたそうです。

残りはそれぞれで管理していたため、お互いの貯蓄額はもちろん、その内訳なども把握していない状況でした。

「お互いの貯蓄について隠していたわけではありませんが、周りでも同じような夫婦が多かったため、特に気に留めていなかったんです。まさかこんなことになるとは思いもしませんでした」

Aさんの妻は、後にそう振り返っていました。

Aさんの死後、遺産を把握できない現実に直面…

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

その後、Aさんの事故死により相続が発生。

相続人は、Aさんの妻とAさんの両親でした。

しかし、Aさんの妻はもちろん、Aさんの両親も遺産総額やお金の置き場所を知りません。

手がかりはアプリを管理していたスマホでしたが、ロックがかかっていたため中を確認できずにいました。

「Aの誕生日などから推測したパスワードは全滅。パスワード間違いの回数制限でロックされてしまう可能性もあるため、どうしていいか分からなかったです」

そんな中、遺品で見つけたパスワードのメモを手がかりに、なんとかスマホのロック解除に成功。

アプリのアイコンやメールの受信履歴を確認し、Aさんが利用していたと推測できるネットバンク・ネット証券に問い合わせて相続手続きを済ませたそうです。

「預金と投資信託を合わせると、遺産総額は1,800万円ほどでした。確認できる範囲ですべての資産を洗い出したつもりですが、これで本当に全部なのかも分からないままです。せめて貯蓄の総額を把握していれば…と後悔しています」

Aさんの妻はそう振り返っていました。

デジタル遺産の相続は「可視化」が重要

ネットバンク口座に限ったことではありませんが、生前から財産の一覧をまとめた目録を作成しておくと、遺された家族がスムーズに相続手続きを進められます。

特にネットバンクやネット証券では郵便物が電子化されているケースも多く、スマホやタブレットのパスワードを解除できなければ、気付かぬまま放置されてしまう可能性も。

だからこそ、どこに・いくらあるのかを可視化しておくことが大切です。

万が一のときに家族を困らせないためにも、財産について共有できる方法を考えておきましょう。


監修・執筆:元銀行員・ikebu

元銀行員の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

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