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「本当に悔しいです…」65歳で老齢基礎年金をもらい始めた専業主婦、友人の一言で判明した“書類の記入ミス”に後悔したワケ

  • 2026.9.22
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、長く専業主婦を続けてきた60代女性Aさんの体験談です。「自分の年金は少ないもの」と諦めていたAさんが、友人の何気ない一言をきっかけに知った、年金の”加算”とは。

「専業主婦だから、年金は少ない」と思い込んでいた

Aさんは66歳。結婚してからずっと専業主婦で、自分自身が厚生年金に加入していた期間はほとんどありません。夫は4歳年上で、すでに年金を受け取っています。

1年前、Aさんも65歳になり、老齢基礎年金の請求手続きをしました。窓口では書類の記入に追われ、細かい制度の説明までは頭に入らなかったといいます。「専業主婦だった期間が長いから、自分の年金額は少なくて当たり前」と、Aさんはそれ以上深く考えないようにしていました。

友人の「振替加算」の話に、心当たりがなかった

先日、同世代の友人と話していたときのことです。友人が「振替加算がついて、年金が少し増えたのよ」と何気なく口にしました。Aさんにとっては聞き覚えのない言葉でした。

「振替加算って何のこと、と聞き返しました。私はそんなもの、もらっていないので」

気になったAさんは、資産運用の相談で窓口を訪れた際、あわせて担当者に振替加算について聞いてみることにしました。

記入もれで、自動的には加算されていなかった

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

担当者が確認すると、Aさんは振替加算の対象になる可能性がある生年月日でした。

振替加算とは、厚生年金に長く加入していた配偶者(この場合は夫)が65歳になり加給年金の支給が終わったあと、年下の配偶者が65歳になって老齢基礎年金を受け取り始めるときに、その基礎年金に上乗せされる仕組みです。専業主婦などで厚生年金の加入期間が短い人の年金を補う目的でできた制度で、本来は老齢年金の請求手続きの中で自動的に判定され、加算されるものでした。

ただし、請求書の配偶者に関する記入にもれがあると、この判定がされず、振替加算が加算されないまま基礎年金だけが支給されることがあるといいます。Aさんの場合も、1年前の請求時にこの記入が不十分だったことが分かりました。

「まさか、書類の書き方ひとつで加算されないことがあるなんて、思ってもいませんでした」とAさんは驚いた様子でした。担当者からは、あらためて「老齢基礎年金額加算開始事由該当届」を提出すれば、これから振替加算を受け取れるようになること、また年金には時効があるものの、さかのぼれる期間についてはこれまでの未払い分も請求できる可能性があることが案内されました。

Aさんの生年月日から目安となる金額を確認すると、月1,300円ほど、年間で1万5,000円ほどが、これから毎年上乗せされる見込みでした。

「決して大きな金額ではないですが、知らずに諦めていたのが本当に悔しいですね。友人が教えてくれなかったら、一生気づかなかったかもしれません」

年金の請求をする前に確認しておきたいこと

年金の請求をする前に、以下の点について確認しておきましょう。

  • 振替加算は、厚生年金の加入期間が短い配偶者の年金を補うため、老齢基礎年金に上乗せされる制度
  • 対象になるのは、大正15年4月2日から昭和41年4月1日までに生まれた人など、一定の要件を満たす人
  • 通常は老齢年金の請求手続きの中で自動的に判定され加算されるが、請求書の記入にもれがあると加算されないことがある
  • 加算されていないと気づいた場合は、年金事務所へ「老齢基礎年金額加算開始事由該当届」を提出することで、あらためて手続きができる
  • 年金には時効があるが、さかのぼって請求できる期間内であれば未払い分を受け取れる可能性がある
  • 自分の年金に振替加算が含まれているかどうかは、ねんきん定期便やねんきんネット、年金事務所の窓口で確認できる

「専業主婦だったから年金は少ない」と諦める前に、振替加算のような見落としやすい制度がないか確認することが、受け取れるはずのお金に気づく第一歩です。年金について気になることがあれば、年金事務所や社会保険労務士に相談してみてください。


参考:
加給年金額と振替加算(日本年金機構)

執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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