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夫の死亡保険金“2,000万”を受け取った60代妻→「相続税が大変なことになる」と思いきや…税理士から受けた“予想外の回答”

  • 2026.8.7
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、ご主人を亡くした60代のAさんの体験談です。死亡保険金2,000万円を受け取り、「相続税が大変なことになる」と青ざめて税理士に相談したところ、告げられたのは想定外の答えでした。生命保険が相続の備えに使われる理由を、Aさんの経験からご紹介します。

「相続税はかかりません」税理士が告げた答え

「このケースでは、相続税はかかりません」

税理士からそう告げられたとき、Aさんは思わず聞き返したといいます。

Aさんは60代です。半年ほど前にご主人を亡くし、受取人に指定されていた死亡保険金2,000万円を受け取りました。

保険料を払っていたのはご主人で、相続人はAさんとお子さま2人の3人です。

「2,000万円も受け取ったのだから、相続税が大変なことになる」。Aさんはそう思い込んでいたのです。

死亡保険金には、相続人の数に応じた非課税枠がある

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

亡くなった方が保険料を負担していた死亡保険金は、相続税の対象になります。

ただし受け取るのが相続人である場合には、「500万円×法定相続人の数」までが非課税です。

Aさんの場合、法定相続人は3人ですので、非課税になるのは1,500万円。相続税の計算に入るのは、残りの500万円だけでした。

なお死亡保険金は、受取人が自分のものとして受け取る財産とされ、原則として遺産分割の話し合いの対象になりません。受取人を指定しておけば、原則としてその方が直接受け取れます。

財産全体にも、基礎控除がある

相続税には、財産の合計から差し引ける基礎控除があります。金額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。

Aさんの場合は3,000万円に600万円×3人を加えて4,800万円になります。

ご主人が遺した自宅と預貯金は3,500万円ほど。ここに保険金の課税対象500万円を加えても4,000万円です。

ほかに加算される生前贈与などもなかったため、基礎控除の範囲に収まりました。これが、相続税がかからなかった理由です。

保険料を誰が払っていたかで、税金の種類が変わる

生命保険が相続の備えとして使われるのは、この非課税枠があるためです。

ただし非課税枠を使えるのは、亡くなった方が保険料を負担していて、受け取るのが相続人である場合に限られます。相続放棄をした方が受け取る場合には使えません。

また、保険料を誰が負担していたかによって、かかる税金の種類も変わります。妻が保険料を払って自分で受け取れば所得税、妻が払って子が受け取れば贈与税の対象になります。

保険証券を開いて契約者・被保険者・受取人が誰かを確かめ、実際に誰が保険料を払っていたかまで見ておくことが、ご家族の負担を軽くすることにつながります。


執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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