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「税金はかからない」“保険金1,500万円”の受取人を孫にするが…→後日、判明した事実に70代祖父が“青ざめたワケ”【FPは見た】

  • 2026.8.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

生命保険を相続対策に使う際、「法定相続人1人につき500万円まで非課税」という話を聞いたことがある方もいるでしょう。家族が3人なら1,500万円。「それなら孫に1,500万円を残しても税金はかからない」と考えたくなるかもしれません。

ところが、この制度は保険金額だけを見ても判断できません。受取人が誰なのかによって、同じ1,500万円でも扱いが変わります。今回は、孫のために生命保険を準備していた75歳男性の事例を見ていきます。

孫に1,500万円を残したかった75歳男性

75歳のYさん(仮名)は、72歳の妻、48歳の長男、45歳の長女と暮らしています。長男には26歳の息子がおり、Yさんにとって大切な孫です。

3年前の72歳のとき、Yさんは自分で保険料を支払っている生命保険の受取人を孫へ変更しました。死亡時に支払われる保険金は1,500万円です。「自分がいなくなったあと、結婚や住宅購入などでお金が必要になったときに使ってもらえれば」と考えていたそうです。

Yさんには、生命保険の死亡保険金には一定の非課税制度があるという知識もありました。法定相続人は妻、長男、長女の3人です。1人あたり500万円で計算すれば、非課税限度額は合計1,500万円になります。

保険金額と数字がちょうど同じだったため、「これなら孫にそのまま残せる」と安心していました。

「孫だから大丈夫」ではなかった 3年後のFP相談

75歳になったYさんは、妻から相続について一度整理しておくよう勧められ、FPに相談しました。そこで生命保険の契約内容と家族関係を伝えると、想定していなかった説明を受けました。

「現在の受取人がお孫さんなら、この保険金に生命保険の非課税枠は使えません」

Yさんは、「法定相続人が3人なら1,500万円まで大丈夫では?」と聞き返したそうです。

ポイントは、非課税限度額の計算だけではありません。この制度を利用できるのは、死亡保険金を受け取った人が相続人である場合です。

Yさんの長男は現在48歳で健在です。そのため、その子である26歳の孫は、原則としてYさんの法定相続人には入りません。

つまり、家族に「1,500万円分の枠があるから、孫にも使える」という仕組みではないのです。Yさんは「人数だけ見て、受取人までは考えていませんでした」と青ざめていました。

孫が受け取る1,500万円はどう扱われる?

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

今回の契約では、Yさんが保険料を負担し、Yさんが亡くなった際に孫へ1,500万円が支払われます。この死亡保険金は相続税の対象になりますが、相続人ではない孫には生命保険の非課税制度が適用されません。そのため、受け取る1,500万円は原則として相続税を計算する際の金額に含まれます。

さらに、孫に相続税が発生した場合は、原則として税額が2割加算されます※1。

ただし、「1,500万円を受け取れば必ず相続税が発生する」という意味ではありません。相続税には別に基礎控除があります。Yさんの法定相続人は3人なので、

3,000万円+600万円×3人=4,800万円

が基礎控除額です。

実際に相続税が必要かどうかは、死亡保険金だけでなく、預貯金、株式、不動産なども含めた財産全体で判断します。

※1 Yさんの子が先に亡くなり、孫が代襲相続人となっている場合などは扱いが異なります。

非課税額より先に「受取人」を見る

生命保険を相続対策に使う際、「500万円×法定相続人」という数字だけを覚えていると、今回のような思い違いにつながることがあります。

確認したいのは、保険料を負担している人、被保険者、保険金を受け取る人の3者です。組み合わせによって関係する税金も変わります。

孫へ財産を残したい場合も、「1,500万円なら大丈夫」と金額だけで決めず、誰を受取人にするのかまで含めて考えておくことが重要です。


※事例は制度を分かりやすく説明するため、内容を一部変更しています。

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