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薬剤師「わあ!」70代女性患者が差し出した“お薬手帳”…挟まれていたものを見て思わず笑顔になったワケ

  • 2026.8.31
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

投薬カウンターは、真剣な服薬指導の場であると同時に、患者さんとの何気ないやり取りから小さな笑顔が生まれる場所でもあります。

今回は70代女性のお薬手帳にまつわる愛おしいエピソードや、80代男性の可愛らしい勘違いなど、薬局の日常に潜む“ほっこり”をお届け。

あわせて、患者さんとの距離を縮める会話のコツもご紹介します。

投薬口は「小さなドラマ」が生まれる場所

短い時間の中でも、患者さんとの間には思いがけない温かな交流が生まれることがあります。

体調のこと、家族のこと、日々の楽しみ…。

ほんの数分の会話の中に、その方の人生の断片がふっと現れる瞬間があります。

そんな時、薬剤師も一人の人間として、心を動かされることが少なくありません。

エピソード①:70代女性の“お薬手帳”が愛おしい

ある日、来局された70代の女性が差し出したお薬手帳。

それを開いた瞬間、思わず「わあ」と声が漏れました。

孫の写真とメモが挟まれていた理由

手帳の中には、可愛らしいお孫さんの写真と、小さな手書きメモが丁寧に挟まれていたのです。

「これ、飲み忘れそうな時にこの子の顔を見ると、頑張って飲まなきゃって思えるのよ」と照れ笑い。

服薬アドヒアランス(きちんと薬を飲み続けること)を保つ工夫は人それぞれですが、こんなに愛情のこもった方法があるのかと、こちらまで温かい気持ちに。

飲み忘れを防ぐ工夫として、目に入る場所に“動機づけになる何か”を置く方法は、意外と効果的です。

エピソード②:80代男性の勘違いに思わず笑顔

続いてカウンターに来られたのは、常連の80代男性。

処方された糖衣錠を見て、目を輝かせました。

「これ、飴じゃないの?」の一言

ツヤツヤと丸いその薬を見て、「先生、これ飴じゃないの?孫にあげちゃいそうだよ」とニコニコ。

もちろん本気ではなく、冗談で場を和ませてくださっただけなのですが、思わずスタッフ全員が笑顔になりました。

ただ、この一言をきっかけに、「お薬は必ずお子さんやお孫さんの手の届かない場所に保管してくださいね」と自然に大切な注意喚起ができました。

ユーモアのある患者さんとのやり取りは、指導のヒントも与えてくれます。

現場で生まれる小さな温かさ

私たちは、薬局が治療の場であると同時に、地域の方々が安心して立ち寄れる場所でありたいと願っています。

患者さんとの距離を縮めるちょっとした会話術

「今日は暑いですね」「お薬手帳、可愛いカバーですね」など、薬とは直接関係のない一言が、患者さんの緊張をほぐしてくれます。

逆に、患者さんが薬剤師に気軽に話しかけてくださることも大歓迎です。

ちょっとした会話の積み重ねが、安心して相談できる関係性につながり、結果的により良い服薬サポートにつながっていきます。

投薬口の小さなドラマは、そんな信頼の芽が育つ瞬間なのかもしれません。


ライター:下田篤男

京都大学薬学部総合薬学科を卒業後、調剤薬局やドラッグストアグループで薬剤師として勤務してきました。総合病院の門前店舗では管理薬剤師を務め、たくさんの患者さんと向き合う日々の中で、「薬を渡す」だけではない、人と人との関わりの大切さを実感しています。現在は薬剤師として現場に立ちながら、医療記事の執筆・編集や薬局経営コンサルタントとしても活動中。読者の皆さまに、薬局がもっと身近で頼れる場所になるような情報をお届けしていきたいと思っています。


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