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保護者「監督責任を果たしてない」休み時間の鉄棒で骨折事故。→保護者の訴えに学校が出した“正解のない”決断

  • 2026.8.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元小学校教員のみずいろ文具です。

学校では、どれだけ安全に配慮していても、思わぬけがが起きることがあります。

特に、休み時間の校庭では、鬼ごっこをしたり、遊具で遊んだりと、子どもたちは思い思いに体を動かしています。

そんなある日の休み時間、低学年の児童が鉄棒から落下し、腕を骨折する事故が起きました。

学校はすぐに養護教諭が状態を確認し、緊急性が高いと判断されたため、救急搬送されることになりました。

しかし、この事故をきっかけに、学校はある難しい判断を迫られることになったのです。

休み時間、鉄棒から落下

事故が起きたのは、午前中の休み時間でした。

校庭では多くの子どもたちが遊んでおりBさんも友達と鉄棒で遊んでいたそうです。

ところが、鉄棒から手を離した際にBさんは地面へ落下。

すぐ養護教諭に見てもらい、緊急性が高いと判断されたため、救急搬送されることになりました。

そして病院で、骨折と診断されたのです。

子どもが学校で大きなけがをすれば、保護者が心配するのは当然です。

学校側も、遊具に不具合がなかったか、当時の様子はどうだったのかなど、事故の状況を改めて確認しました。

そんななか、後日、Bさんの保護者が学校を訪れました。

「誰でも使えるのは危険では?」

保護者から出たのは、鉄棒の使わせ方についての意見でした。

「休み時間に、誰でも自由に鉄棒を使えるのは危険なのではないでしょうか」

「先生が見ている授業の時間だけにしたほうがいいと思います」

大切な我が子が骨折する大けがをしたのです。

「同じことが起きてほしくない」と考える気持ちは、私も十分理解できました。

その一方で、鉄棒は授業時間だけに使うものではありません。

休み時間に遊具で遊ぶことは、子どもたちが自由に体を動かし、運動に親しむ機会にもなっています。

設備に問題があるわけではないのに、適切な使い方をしている子どもたちにまで一律に使用を禁じるべきなのか。

学校側はその点も説明し、当初は休み時間の使用を禁止しない方針を伝えました。

繰り返される電話や訪問

しかし、その後も保護者からの訴えは続きました。

安全管理について問う電話や、校長室への訪問がしばらく相次いだのです。

「また同じような事故が起きたらどうするのですか」

「監督責任を果たしていないと思います」

その都度説明をしましたが、なかなか納得してもらえません。

危険性だけを理由にするならば、鉄棒に限らず、ジャングルジムや滑り台、ボール遊びなどにも、けがの可能性はあります。

「安全のために、どこまで制限するべきなのか」

校内でも判断が難しい問題となりました。

学校が下した決断は…

検討を重ねた結果、管理職が出した結論は、

「鉄棒は、授業時間以外は使用禁止とする」

というものでした。

休み時間には鉄棒を使えないようロープをかけ、体育の授業でのみ使用することになったのです。

休み時間に鉄棒を見守る大人がいればよかったのですが、人手不足のため、そこまで人員を割けない状況でした。

それまで休み時間に鉄棒で遊んでいた子どもたちにとっては、自由に遊べる場所が一つ減ることになりました。

鉄棒が得意な児童が、休み時間に「先生!見て見て~」と得意げにくるくる回る姿も見られなくなりました。

子どもの安全を守りたいという思いは、保護者も教師も同じです。

しかし、転んだり失敗したりする可能性をすべてなくそうとすれば、子どもが自由に遊び、体を動かす機会まで狭めてしまいます。

子どもが活動する以上、「確実な安全」はありません。しかし、大切なお子さんを預かる以上、そこには責任もあります。

学校では、ときに正解のない判断を迫られることがあります。安全と自由のバランスをどう取るべきか、社会全体で一緒に考えていかなければならない課題だと感じた出来事でした。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


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