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「子供がいないと、お盆もお正月も自由でいいわね」親戚一同の前で凍りついた席。だが、伯母の一言で空気が一変

  • 2026.7.27

盆の座敷に並んだ皿

結婚して二年目のお盆に、夫の実家へ帰りました。

座敷には親戚が十人ほど集まって、折詰と煮物と、大きな菓子鉢が並んでいます。

私は台所と座敷を行き来しながら、麦茶のグラスを配っていました。

義母は上座で、集まった人たちに菓子鉢をすすめています。

冷蔵庫の氷が足りなくなって、二度ほど買い足しに走ったところでした。

「ほら、みんな食べて。せっかく買ってきたんだから」

「いただきます」

「たくさんあるからね。持って帰ってもいいのよ」

にぎやかで、悪い空気ではありませんでした。

夫の伯母が私の隣に座って、麦茶を受け取ってくれます。

親戚一同の前で言われたこと

義母は菓子鉢を持って、座敷の端の私のところまで来ました。

「お菓子でも食べて、気楽でいいわよね」

顔は笑っています。

声だけが、座敷の一番奥まで届く大きさでした。

「子供がいないと、お盆もお正月も自由でいいわね」

私たち夫婦に子どもはいません。

この座敷にあるのは、それだけの事実です。

誰も箸を動かさなくなりました。

向かいの従兄弟が湯呑みを持ち上げたまま止まって、その奥では、叔母が苦笑いのまま目を伏せています。

扇風機の首が回る音だけが続きました。

「…そうですね」

そう返して、私は菓子鉢に手を伸ばしました。包み紙をむく音が、やけに大きく響きます。

別の親戚が戻した正論

隣に座っていた伯母が、菓子鉢を義母の手から受け取りました。

「気楽かどうかは、この子にしか分からないでしょう」

義母の笑顔が、そのままの形で止まります。

「そんな、悪気があって言ったんじゃないのよ」

「悪気がないから、言われたほうは怒れないのよ」

伯母は菓子鉢を座卓の真ん中に置き直しました。

義母は何か言いかけて、それを飲み込みます。

「この子の家のことは、この子の家で決めるの」

従兄弟がうなずいて、麦茶を一口飲みました。

奥の叔母が「そうよ」と小さく続きます。義母は菓子の包み紙をたたみ直すと、そのまま台所へ立っていきました。

私は一言も言い返していません。

それでも、座敷の話は天気とお墓参りの段取りに戻りました。

帰り際、義母は玄関で私に紙袋を押し付けます。

「これ、余ったお菓子。持って帰りなさい」

それだけ言うと、私の顔を見ないまま奥へ入っていきました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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