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「夢は決まったの?」親戚の集まりでいつも聞かれる質問。だが、いとこが私の代わりに本音を言ってくれた結果

  • 2026.7.27
「夢は決まったの?」親戚の集まりでいつも聞かれる質問。だが、いとこが私の代わりに本音を言ってくれた結果

大皿が回る親戚の席

親戚が集まるのは、盆と正月の年に二回です。

座敷の真ん中に大皿が並んで、焼き鳥と唐揚げと煮物が、端から順に回っていきます。大人が二十人近く、子どもも入れると座敷はいっぱいです。

私の隣には、いつも同じいとこが座ります。三つ上で、去年から働き始めた人です。取り皿を先に渡してくれるのも、毎回この人でした。

「はい、先に取っときな」

「ありがとう」

「唐揚げは、すぐ無くなるからね」

「じゃあ、先に取っておきます」

皿を受け取ったところで、向かいの叔母がこちらを見ました。この時間が来るのが、毎回いちばん苦手です。

会うたびに並べられる質問

叔母は焼き鳥の大皿を私のほうへ押しながら、口を開きました。

「夢は決まったの?」

「まだ、これからです」

「勉強はちゃんとしてるの」

「はい、まあ」

悪気がないのは分かっています。会うのが年に二回なので、話題がそこしかないのだとも思います。

それでも進路のことは自分でも毎日考えていて、軽く聞かれるほど返事が出てきませんでした。

「早く決めないと、あとで困るわよ」

「そうですね」

笑って受け流すのが、いつものやり方です。

串を一本取って、皿の端に置きました。

食べるつもりはありません。手を動かしていれば、次の質問までの間が空くからです。

いとこが代わりに返した本音

隣のいとこが、麦茶のコップを座卓に置きました。

「それ、本人がいちばん考えとるよ」

叔母の箸が、大皿の手前で止まります。

「そんなの、心配して言ってるだけじゃない」

「うん。だから、心配してるって言えばいいんよ」

いとこは大皿を叔母の側へ戻しました。叔母は何か言いかけて、そのまま焼き鳥を一本取ります。

串の先を、しばらく皿に置いたままにしていました。

「聞かれるたびに、答えを作らないといけなくなるから」

上座の伯父が「それもそうだ」とうなずきました。

台所から出てきた祖母も、「昔から言い過ぎるのよ、あんたは」と笑います。叔母は串を持ったまま、少し肩をすくめました。

「ごめんね。急かすつもりじゃなかったの」

「大丈夫です」

それきり、私に質問は飛んできませんでした。回ってきた大皿から、今度は自分で唐揚げを取ります。座敷の話は、いつのまにか誰かの車の話に変わっていました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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