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時間と共に変わり続ける「生きたアーカイブ」

  • 2026.7.18

Yurie Nagashima

時間と共に変わり続ける「生きたアーカイブ」

写真家 長島有里枝による展覧会「before the dog, behind the cat」が、Museum of Imaginary Narrative Arts(MINA)にて9月27日(日)まで開催中。

1973年東京都に生まれ、武蔵野美術大学在学中より美術家として活動を始めた長島有里枝。
自身にとって身近な人を着想源に、社会における家族や女性を問い続けてきた。

2001年には第26回木村伊兵衛写真賞を受賞、2010年には短編集「背中の記憶」で第26回講談社エッセイ賞を受賞するなど、文章の執筆や映像、立体作品といった分野をまたいで制作活動を続けている。

本展では「アーカイブ」を起点に、時間の経過により作品はどのように経験され得るのか、また作家にとってどのよう存在し続けるのかを考察。
長島はこれまで、写真を出来事の証拠としてではなく関係の中で生成される「痕跡」として捉え、セルフポートレートやスナップを通して、時間の中で変化し続ける自己や他者の存在を記録してきた。

会場では、90sから2020sまでの代表作を同じ空間に展示。

2025年に発表された旧作に猫の写真と絵をコラージュしたシリーズ、1994年にティッシュ配りのアルバイトをしていた時に撮影したストリートスナップ。
そしてネガの中にある、いつ撮影したか定かではない写真を合板にアナログプリントした2018年製作のモノクローム作品を会場のテーブルにリメイクした作品の、3つのシリーズ作品で構成される。

ここで行われるのは、過去作品の再展示ではなく、記録されたイメージに再び作家本人が介入し、別の時間を重ねるという試み。

長島の作品群は、発表された時点で完成されたものとして固定されるのではなく、繰り返し編集され、変化し続ける存在として鑑賞者の前に立ち現れる。
それらは鑑賞の対象にとどまらず、触れられ、使われることで、観る者の身体的な経験として記憶に組み込まれていく。

評価を受けて美術館に収蔵され、アーカイブとして保存されることは、作品の変化や更新の機会が失われ、ある種の停止した状態に置かれることでもあるとも考えられる。

本展ではそうした固定化から距離を置き、変化の可能性を保ち続ける「生きているアーカイブ」を構想する。

とどまることなく流れ続ける、生命を持った作品群。
時間の経過と変化に身を委ねる在り方を知って。



MUSEUM OF IMAGINARY NARRATIVE ARTS
mina-shibuya.org/collections/exhibition



【Yurie Nagashima “before the dog, behind the cat”】
DATE:9月27日(日)まで開催中
TIME:11:00am〜8:00pm
PLACE: Museum of Imaginary Narrative Arts(MINA)
ADDRESS: 東京都渋谷区渋谷3-7-1
ADMISSION FREE
WEBSITE:x.gd/iBsdy

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