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「夏ならあっという間に乾きそう」20階建て高層階を購入した30代夫婦、洗濯物を干した日に直面した誤算

  • 2026.7.30
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

日当たりが良く、風通しの良いマンション住まいに魅力を感じる方は多いのではないでしょうか。

特に夏休みは、プールや水遊びで洗濯物が増える季節です。高層階なら風通しが良いため、洗濯物がよく乾くことを期待してマンションを購入する方も少なくありません。

しかし、その「風」が思わぬ落とし穴になることがあります。

今日は、眺望の良さに惹かれて分譲マンションの高層階を購入したものの、想像以上の強風で洗濯物を外干しできず、予想外の出費まで発生したご夫婦のエピソードをご紹介します。

「風通しがいい」は大きな魅力

30代のAさん夫婦は、共働きの二人暮らしでした。平日は仕事が忙しく、洗濯は休日にまとめて済ませることが多かったそうです。休日は旅行や帰省を楽しみつつ、その合間で家事もまとめて片付けるのが夫婦のいつもの過ごし方でした。

マンション探しで重視したのは「日当たりの良さ」と「開放感のある眺望」です。

見学したのは、20階建てマンションの上層階にある住戸。なお、このマンションでは、高層階であっても洋服やタオルなどの外干しは禁止されておらず、バルコニーで物干しをすることが認められていました。

バルコニーへ出ると、目の前には街並みが一望できる景色が広がります。心地よい風を感じながら私は笑顔でこう話しました。

「風通しがいいので、気持ちよく過ごせますよ」

それを聞いたAさんは、ベランダに洗濯物が気持ちよく揺れる光景を思い浮かべ、「夏ならあっという間に乾きそうですね」と笑顔で話していたそうです。

このときはまだ、その“心地よい風”が、思わぬ誤算につながるとは想像もしていませんでした。

洗濯物を干した日に想像以上の強風が…

住み始めてから最初の休日。朝から洗濯機を何度も回し、シーツや布団、衣類などをまとめて洗濯しました。

「今日は天気もいいし、すぐ乾きそうだね」

そう話しながら、夫婦で洗濯物をベランダへ運びます。ところが、干し終えて部屋へ戻ろうとした、その直後でした。

ゴォーッ!

突然、建物の間を吹き抜けるような強い風がベランダを襲います。

バサッ!バタバタバタッ!

大きな布団やシーツが勢いよく膨らみ、物干し竿に掛けたハンガーが一気に端まで滑っていきました。

「えっ、飛ぶ!?」

Aさんは慌ててベランダへ飛び出し、揺れる物干し竿を押さえながら洗濯物をつかみます。洗濯ばさみで固定していても、バスタオルは旗のように激しくはためき、ハンガーは今にも外れそうな状態です。

「これ、本当に大丈夫なのかな…」

その日は何とか干し続けましたが、その後も風が弱そうな日を選んで外干しをしても、突然の突風に何度もヒヤリとする場面がありました。

「乾くのは早いけれど、もし洗濯物やハンガーが下へ落ちたら大事故になるかもしれない…」

Aさんは不安を感じ、安全面を優先して外干しを諦めることにしたそうです。

外干しをやめた結果、家計にも影響…

それ以降、Aさん夫婦は外干しをやめ、浴室乾燥機(浴室内で洗濯物を乾かす設備)を使う日が増えました。旅行や帰省の前後など、洗濯物が一度に増える日は衣類乾燥機も併用します。

以前は天気の良い休日なら数時間で乾いていた洗濯物も、今では浴室乾燥機を何時間も運転するのが当たり前になりました。ある日、毎月届く電気料金の請求額を見たAさんは、思わず声を上げたそうです。

「こんなに上がってるの?」

以前の住まいより、電気代が高くなっていることに気付きました。

「風通しがいいから洗濯には最高だと思っていたのに、結局ほとんど室内干しになってしまいました」

Aさんは嘆いていました。さらに、購入時にも説明を受けた管理規約(マンションでの生活ルールを定めた決まり)を改めて確認すると、安全上の理由から“布団”の外干しは禁止されており、洗濯物についても落下防止に十分配慮するよう定められていました。

「あの強風を経験した今なら、このルールがある理由もよく分かります」

Aさんは苦笑いしながら振り返っていました。

高層階は「風通しの良さ」が裏目に出ることも

高層階や上層階の住戸は、眺望や日当たりに優れている一方で、地上より風の影響を受けやすい傾向があります。建物の高さや周辺環境、季節、天候によっては、穏やかに見える日でも突然強い風が吹き、洗濯物やハンガーが大きくあおられることも。

また、マンションによっては、安全上の理由から布団の外干しを禁止しているほか、洗濯物の干し方や落下防止について、管理規約や使用細則でルールを定めている場合があります。

マンションを購入する際は、日当たりや眺望だけで判断するのではなく、現地でバルコニーの風の強さを体感するとともに、管理規約や使用細則でバルコニーの利用ルールを確認しておくことも大切です。

「風通しが良いから洗濯物もよく乾くだろう」というイメージだけで判断すると、Aさんのように外干しを断念し、生活スタイルや家計にまで影響が及ぶこともあります。

購入前には、住み始めてからの暮らしまで具体的にイメージしておきましょう。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。

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