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【ニューオープン連載】目黒の一軒家レストラン「コネクショア」で出会う、現代スペイン料理

  • 2026.6.19
Jun Hasegawa

常に進化を続けている東京のレストランシーンの“今”を紹介する連載。初回のホテルダイニングに続き、今回、2人が注目したのは「スペイン料理」。日本食材とスペイン伝統料理を融合させたお店や、ピンチョスがずらっと並ぶ本場顔負けの店、マドリッドの伝統料理を楽しめる話題店など、専門性をプラスした、今まさに行くべき3つの名店をご紹介。

1軒目は目黒に誕生した「コネクショア」。気持ちのいい空間で味わえる料理とは?

Photo : JUN HASEGAWA Editor : SATOKO UDA

Jun Hasegawa

スペイン料理“店”、新たなフェーズへ

「スペイン料理」の革新や最先端は(興味はあるけれど)いったん脇に置き、日本における「スペイン料理店」の話をしたいと思う。「コネクショア」がスペイン料理を楽しむシーンを格段に広げてくれる店だと感じるからだ。

まず、この贅沢な空間をご覧頂きたい。吹き抜けの天井、タイルの床にアーチの意匠。2フロア50席を超える店は、今の東京においては“大箱”に分類していいだろう。

「天気もいいし、ちょっと気持ちのいい店でランチでもしない?」「大人数でもいけそうだし場所も便利だから今度の会食にどう?」そんな理由でスペイン料理店を選べる日が来るとは。

Jun Hasegawa

技が尽くされたピンチョスが看板

シグニチャーは、盛り合わせの彩りも美しいピンチョス、タパスだ。世界の美食都市・バスクの定番つまみにスペインの食文化と料理人の技量が詰まっている。

トルティージャ(卵焼き)にピキージョレジェーノ(赤ピーマンの詰めもの)、パタタス コン アイオリ(ポテトサラダ)。極上のカンタブリア産アンチョビを使用したヒルダは、若摘みの青唐辛子の柔らかくフレッシュな味も印象に残る。

合わせる酒は、カヴァもいいけれど、バスクの地酒、チャコリを推したい。タパスのお供として、現地でも定番中の定番。微発泡で低アルコール、爽やかな飲み口が特徴の白ワインだが、ここにはややボディのあるものや熟成タイプまで、なかなか例を見ないほど幅広く揃う。

空間の話から始めたが、つまりスペイン料理やワイン好きを誘って、料理とワインをお目当てに出かけるにも文句なしなのだ。

Jun Hasegawa

かつて8席の店で食通を沸かせたシェフ

料理長を務めるのは八谷玲美シェフ。ミシュランのビブグルマンにも選出されていた新橋のスペイン料理「Txiki Plaka(ティキ プラカ)」のシェフとして、その名を記憶している人も多いだろう。

ピンチョスは当時からのシグニチャー。8席の「Txiki Plaka」から50席超えの「コネクショア」へ、環境は大きく変わったけれど「今はチームでの仕事が楽しい」と話し、若いスタッフたちを率いている。

スペイン料理店はもちろん、フランス料理やイタリア料理の店でも働いた豊かな経験があると聞き、技術や表現力の豊かさにも納得。スペインワインにも造詣が深く、ワインリストにはシェフの意向も反映されている。

Jun Hasegawa

火入れと塩で味を決める、ワイン必須の肉料理

肉料理のおいしさも、忘れずにお伝えしなくてはならない。トップシェフ御用達、滋賀県の精肉店「サカエヤ」のエイジングビーフを使用。

素材の良さはもちろんながら、火入れと塩の加減でうま味を高める八谷シェフの仕事はさすが。添えられたロメスコソースの風味も相まって、これはしっかりめのスペインの赤、少し熟成したテンプラニーリョかガルナッチャでなくては!……と思わせる味なのだ。付け合わせの野菜の火入れまでぬかりなく、美しい。

Jun Hasegawa

パエリアで旬の魚介を贅沢に味わう

そしてスペイン料理店での食事で、ある意味主役ともいえるパエリア。イタリア料理店のパスタ同様「これを食べずにスペイン料理を食べた気にならぬ」という人は多いのではないかと思う。私も。

旬の魚介(この日はあさり)が贅沢に使われ、ベースのだしのしっかりとしたうま味と、にんにく、パセリの香味が好バランス。ワインは再び白へ? グラスワインも充実しているから、料理ごとにソムリエおすすめのワインを合わせると、楽しさがさらにアップする。

Jun Hasegawa

料理から空間の選択肢まで死角なし

八谷シェフは北海道の出身。パエリアを炊くななつぼしや、キタノあか牛をはじめとする牛肉など、北海道の食材にもフォーカスしている。

今後は、ワインも少しずつだけれど、北海道産のものも紹介していきたいと話していた。とにもかくにも「いい食材を最高の状態で」「スペイン料理のおいしさをもっと知って欲しい」という、料理人としてのホスピタリティが溢れんばかりで、大箱でもやはり店は人、料理も人と思わせてくれる。

バーカウンターは、ピンチョスで一、二杯さくっと、というバル使いもアリだというし、プライバシーが保たれる個室もあるし、スペイン料理好きをシェフズテーブル的キッチンに案内するのも楽しそう。あらゆるシーンで思い出すであろう店だ。

KONEXIOA(コネクショア)
住所/東京都目黒区下目黒2-23-3
営業時間/ランチ:11:30~15:00(14:00L.O.)、ディナー:17:30~22:30(21:30L.O.)
電話番号/03-6812-3130
定休日/月・日曜
料金/ランチはコースのみ¥3,850 ~、ディナーコース¥13,200 ディナータイムのみアラカルトメニューからもオーダー可能。

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