1. トップ
  2. ヘルスケア
  3. 【60代ヘルスケア】手の震えは病気のサイン?知っておきたい原因【薬剤師監修】

【60代ヘルスケア】手の震えは病気のサイン?知っておきたい原因【薬剤師監修】

  • 2026.6.19

字を書くと線が揺れる、スマホの細かな操作がしにくい、コップを持つ手が気になる……そんな手の震えに戸惑っていませんか? 手の震えは、緊張や寒さなど身近なきっかけで起こることもあれば、病気が関係していることもあります。この記事では、手の震えの主な原因と、毎日の暮らしに取り入れやすいセルフケアを紹介します。

60代の手の震えが起こる理由

手の震えは加齢とともにあらわれる変化のひとつです。

震え以外の症状がなく、画像検査や血液検査でも原因となる病気が見つからない場合は「本態性振戦」と呼ばれます。たとえば、手を一定の位置に保つときや、文字を書く、コップを持つなどの動作時に気づきやすいのが特徴です。

また、重いものを持ったときなどに一時的に手が震える「生理的振戦」もよくある手の震えのひとつです。寒さや精神的な緊張で一時的に手の震えが強くなることがあります。(※1)

手の震えは病気の影響?

手の震えは年齢による変化であって問題ないこともありますが、場合によっては病気の可能性もあるため注意が必要です。

たとえば、パーキンソン病や甲状腺機能亢進症などの病気の可能性があります。

パーキンソン病ではじっとしているときに震えが出やすく、手足の動きが鈍くなる、歩きにくいといった症状を伴うことがあります。

甲状腺機能亢進症の場合、手を上げた姿勢で細かな震えが起こり、動悸や発汗が一緒にみられることもあります。

さらに、薬の副作用などで震えが起こる場合もあるため、急に震えが強くなった、片側だけ震えが目立つ、動悸や発汗などの症状を伴うといった場合は医療機関で相談しましょう。(※1) 

今日からできる!手の震えの改善セルフケア

病気ではない手の震えは日々の過ごし方を変えることで改善できる可能性があります。無理なく続けやすいセルフケアを紹介します。

【1】リラックスタイムを設ける

精神的な緊張をほぐすために、意識してリラックスタイムを設けましょう。

たとえば、深呼吸や腹式呼吸などの深い呼吸を意識する呼吸法は特別な道具がいらず、椅子に座ったままでも取り入れやすい方法です。

背筋を軽く伸ばしておなかに手を当て、ゆっくり口から息を吐いてから鼻で吸います。吐く息を少し長めにすると、気持ちが落ち着きやすくなります。

また、お気に入りのアロマを焚いたり温かいハーブティーを飲んだりしてほっと一息つくのも効果的です。自分なりのリラックス方法を見つけてみましょう。 

【2】十分な睡眠をとる

睡眠不足が続くと心身が休まらず、緊張や疲労を感じやすくなります。手の震えが気になるときは、寝る前の過ごし方を見直してみましょう。

就寝前は強い照明やスマホの光を避け、部屋を少し暗めにすると、からだがリラックスモードになって自然な眠気が起きやすくなります。

就寝前に読書や軽いストレッチなどをするのもおすすめです。心身をリラックスさせることで自律神経が整いやすくなり、睡眠の質の向上にもつながります。 

【3】カフェインを控える

カフェインには覚醒作用があり、寝つきを悪くするなど睡眠の質に影響することがあります。さらに、摂りすぎるとイライラ感や緊張感につながる場合もあるため、手の震えが気になる人は摂取量と時間帯を見直してみましょう。

コーヒーや緑茶、紅茶をよく飲む場合、午後以降は麦茶やルイボスティー、カフェインレスコーヒーなどに置き換えるとカフェインの摂りすぎを防げます。

無理に全部を置き換えるのではなく「夕方以降は控える」「一杯だけ置き換える」など、小さな工夫から始めましょう。 

手の震えにおすすめの漢方薬

手の震えが気になるなら漢方薬でからだの内側からアプローチするのもひとつの手です。漢方薬は、心とからだのバランスを整えて不調の改善を目指します。飲むだけでいいため、セルフケアとして取り入れやすいのも特徴です。

手の震えには「精神の高ぶりを抑える」「自律神経のバランスを整える」「筋肉の緊張をゆるめる」などの働きがある漢方薬を選びましょう。

<手の震えが気になる人におすすめの漢方薬>  

・抑肝散(よくかんさん)

精神の高ぶりを落ち着かせて、からだにこもった熱を冷ます働きがある漢方薬です。イライラや緊張で眠れない人に向いています。  

・釣藤散(ちょうとうさん)

余分な熱を冷まして緊張を和らげる働きがある漢方薬です。イライラしがちで慢性的な頭痛がある人に向いています。  

漢方薬は自然由来の生薬でできており、一般的に西洋薬よりも副作用が少ないとされています。しかし、薬である以上、漢方薬も副作用や飲み合わせに注意が必要です。   

手の震えを整えて、毎日をもっと軽やかに

手の震えは、緊張や寒さなど一時的に起こることもあれば、日常的な動作をきっかけに起こることもあります。深い呼吸を意識したり睡眠をとったりして心身をリラックスさせると、改善できる可能性があります。ただし、病気が関係していることもあるため、気になる場合は医療機関に相談することも大切です。専門家の力も借りながら、自分に合うケアを見つけて健やかに動ける毎日を目指しましょう。

<参考文献>
※1 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター「手の震え」

この記事を監修したのは  あんしん漢方薬剤師  山形ゆかりさん

薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター。糖尿病病棟での経験から予防医学と食事の重要性を痛感し独立。エビデンスを軸に薬膳・発酵・フェムケアの視点でレシピ監修や執筆、講師活動を通じ「食から整える健康」を提唱。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。

元記事で読む
の記事をもっとみる