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名作椅子をアレンジし、視覚的な居心地のよさを。イラストレーター・三宅瑠人と椅子

  • 2026.6.9

インスピレーションの源となったり、長時間の作業を支えたり。豊かな表現が生まれる現場には、必ずクリエイターが信頼を寄せる椅子がある。イラストレーター、グラフィックデザイナー・三宅瑠人さんの自宅を訪ね、日々腰をかける一脚について話を聞いた。

photo: Satoko Imazu / text & edit: Emi Fukushima

〈ハーマンミラー〉製の《イームズシェルチェア》
BRUTUS

名作椅子をアレンジし、視覚的な居心地のよさを

ダークブラウンを基調にした木の温もり溢れる都内の自宅兼仕事場で、日々机に向かう三宅瑠人さん。資料に目を通す時も、ペンを手にスケッチをする時も、いつも腰をかけるのは、〈ハーマンミラー〉製の《イームズシェルチェア》だ。

「2018年頃から使っています。有機的なフォルムに惹かれていましたが、言わずと知れた名作なので、購入前は“いかにも”すぎるかなと尻込みしていたんです。でもリクライニングできるタイプがあると知って機能的にもいいなと。仕事柄、つい手元の作業に没頭して前傾姿勢になりがちなので、時折背中を伸ばしたくなるんですよね。オークションサイトでヴィンテージの座面と脚部パーツを購入して、自分で組み立てました」

ボロボロだった張り地は新たにし、机上では完結しない大きな絵を描く時に体の向きを変えやすいようキャスターも追加。「座り心地が抜群なわけではない(笑)」と言うが、使い続けるうちに味わいを増すさまが気に入っている。

「座面カバー部分の、ところどころに小さな傷の入ったざらっとした質感が気に入っています。張り替えたウールの布地も経年して程よく毛羽立ち、母から譲り受けた、かつて警察署で使われていたという机にも自然と馴染んできました。ビジュアルを作る仕事に携わる以上、視覚的に居心地のいい空間が僕にとって欠かせません」

イラストレーター・三宅瑠人
座面の生地は、シェルチェアと同時代に生まれた、デンマークの生地会社〈デニッシュアートウィーヴィング〉で張り替えた。

profile

三宅瑠人(イラストレーター、グラフィックデザイナー)

みやけ・りゅうと/1988年東京都生まれ。植物や動物などの自然物を題材にした繊細なイラストレーションを手がける。書籍の装画やパッケージデザインなど領域は多岐にわたる。

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